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ヘミングウェイのおすすめ小説ランキングベスト7!【ハードボイルドな男らしさとソリッドな文体】

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叙述の芸術への熟達で文学の最高峰に上り詰めた男の文学!

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独特でシンプルな文体は、冒険的な生活や一般的なイメージとともに、20世紀の文学界と人々のライフスタイルに多大な影響を与えた。ヘミングウェイは、ほとんどの作品を1920年代中期から1950年代中期に書き上げて、1954年にノーベル文学賞を受賞するに至った。
アーネスト・ヘミングウェイ - Wikipedia

淡々と、というよりも自らを律するかのようにソリッドに削ぎ落とされた文体が魅力のヘミングウェイのおすすめ小説ベスト7作をランキング形式で紹介します。
描写を極めたヘミングウェイの作品の数々は、文学のある種の到達点です。てっぺんに立った男の文学をぜひ読んでみてください。

目次

ランキング

選定にあたってのランキングポリシーと雑感を下記↓

  • 独自ランキング
  • 男らしいハードボイルドな前期
  • ソリッドに削ぎ落とされた鋭さをもつ後期
  • どちらも素晴らしい魅力

 

それではランキングどうぞ!

7位 女のいない男たち

 

「失われた世代」の代弁者として、黙々と生きる男の虚無と絶望と救いをうたいあげた、ヘミングウェー28歳のときの第二短編集。長編『日はまた昇る』と『武器よさらば』のあいだの時期に書かれ、熱狂的な支持をえた作品集。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00C0NTN3K

題名通り、荒々しくて男臭い物語がたくさん収録されています。ヘミングウェイのソリッドな文体によく合うんですよね。良質な短編集をお探しの方に。
ちなみに、村上春樹も同じ名前で短編集を出しています。村上春樹版も、いつもより少しハードボイルドなテイストになっていてオススメです。彼はヘミングウェイよりフィッツジェラルド派でしょうけど。 

6位 ケニア

 

ヘミングウェイにいまだ刊行されていない作品があったとは。30以上年下の娘との最後の恋、本妻との複雑な関係、同時代の作家たちへの思い―
アフリカの大自然を舞台に、今世紀最大の文豪が描く、壮大な自伝的小説。
https://www.amazon.co.jp/dp/4901142135

息子が編集したという、生前未発表の作品。荒々しくてプロットも途切れてるのでは?と思ってしまう部分がありつつも、ヘミングウェイの文章が楽しめるというところは評価!
一作目にはおすすめしませんが、ヘミングウェイにハマッてしまった方へは間違いなくおすすめできる一冊です。 

5位 日はまた昇る

 

禁酒法時代のアメリカを去り、男たちはパリで“きょうだけ"を生きていた――。
戦傷で性行為不能となったジェイクは、新進作家たちや奔放な女友だちのブレットとともに灼熱のスペインへと繰り出す。祝祭に沸くパンプローナ。濃密な情熱と血のにおいに包まれて、男たちと女は虚無感に抗いながら、新たな享楽を求めつづける……。
若き日の著者が世に示した“自堕落な世代(ロスト・ジェネレーション)"の矜持!
https://www.amazon.co.jp/dp/410210013X

ヘミングウェイの出世作!
パリの生活だったり、スペインへの旅行の実体験からくる話ですが、読んでると猛烈に旅したくなります。そんなに明るい話じゃないんですが、全てを投げうって、楽しみや快楽に没頭したいなぁと思わせる魅力があるんですよね。 
日はまた昇るというタイトルも意味深ですよね。復活という意味なのか、退屈な日常ととるのか。

4位 エデンの園

 

異性愛、同性愛、男と女の性の逆転…。
南仏の小さな町で、新婚旅行で訪れた夫婦と美女マリータがくり広げる、エロティシズムにみちた愛の日々。巨匠の最後の作品で、死後に発見された衝撃の書。
https://www.amazon.co.jp/dp/4087601943

ヘミングウェイの遺作で、出版社の編集者、トム・ジェックスが編集して発表された作品です。他人により6割以上が削られたり、再構成されたことで、本来のヘミングウェイの意図するところとは離れてしまっている部分もあるようですが、ヘミングウェイの文章が読めるには変わりなく、それだけで価値があります。
内容的には晩年ということもあり、男臭い世界観は薄れていて、エロスについて書かれた小説。こういうヘミングウェイも良いです。

3位 老人と海

 

キューバの老漁夫サンチャゴは、長い不漁にもめげず、小舟に乗り、たった一人で出漁する。残りわずかな餌に想像を絶する巨大なカジキマグロがかかった。4日にわたる死闘ののち老人は勝ったが、帰途サメに襲われ、舟にくくりつけた獲物はみるみる食いちぎられてゆく……。
徹底した外面描写を用い、大魚を相手に雄々しく闘う老人の姿を通して自然の厳粛さと人間の勇気を謳う名作。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102100040

言わずと知れた代表作。 
この作品に代表される、”叙述の芸術への熟達と、現代のストーリーテリングの形式に及ぼした影響に対して”ノーベル賞が与えられました。
後期の作品で、男らしさが少なくなっていく一方、淡々と起こったことを描写するのみ。つまらなさそうに聞こえますよね?プロット的にも大きな波はないんですよね。
それでも、徹底的に磨き抜かれて到達したリアリズムの極致は、感動するほどに美しいんです。全ての文学好きにおすすめです!

2位 武器よさらば

 

苛烈な第一次世界大戦。イタリア軍に身を投じたアメリカ人青年フレドリックは、砲撃で重傷を負う。病院で彼と再会したのは、婚約者を失ったイギリス人看護師キャサリン。芽生えた恋は急速に熱を帯びる。だが、戦況は悪化の一途を辿り、フレドリックは脱走。ミラノで首尾よくキャサリンを見つけ出し、新天地スイスで幸福を掴もうとするが……。
現実に翻弄される男女の運命を描く名編。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102100148

圧倒的にガリガリに削られた骨。ヘミングウェイの文体の印象です。ただひたすらに表面を描写する、主人公が何を考えているのか、登場人物と、行間で何が起こっているのかわからないんです。おもしろいの?って感じですが、おもしろいんですよ。笑
翻訳者の腕にかなり依存しますが、とにかくソリッドで、そこが良いんです。逞しくハードボイルドな世界観が好きな方に超オススメです。

1位 誰がために鐘は鳴る

 

全ヨーロッパをおおわんとするファシズムの暗雲に対し、一点の希望を投げかけたスペイン内戦。1936年に始まったこの戦争を舞台に、限られた生命の中で激しく燃えあがるアメリカ青年とスペイン娘との恋を、ダイナミックな文体で描く代表作。
義勇兵として人民政府軍に参加したロバートは、鉄橋爆破の密命を受けてゲリラ隊に合流し、そこで両親をファシストに殺されたマリアと出会う。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102100067

1位は『誰がために鐘は鳴る』。任天堂のゲームで昔『カエルの為に鐘は鳴る』ってありましたが、元祖は(もちろん)こちらです。
ゲリラの緊張感がビンビン伝わってくるハードで男らしい作品です。ロマンティックで劇的な展開が、読書の楽しみを増大させてくれるんですよね。大作で900ページ超えですが、ハードなヘミングウェイが楽しめるので一気読みできちゃいますよ。

おわりに

 ヘミングウェイのおすすめ小説ベスト7をランキング形式で紹介しました!
とにかくソリッドな文体が魅力です。この記事での作品紹介文章が装飾過多で、ヘミングウェイに知られれば怒られそうなほどなのが気になります。笑 
足し算ではなく引き算で頂点を取ったノーベル賞作家の仕事を、ぜひ読んでみてください。

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