メンバーもルーツの音楽も多種多様なくるりの略歴
くるりってどんなバンド?
そう聞かれて正しく応えられる人はこの世にいるのでしょうか?くるり自身でさえもわからなくなってしまっているのではというくらい、移りゆくバンドです。
フロントマンでバンドの顔となる岸田繁の音楽的知識が多岐にわたっているんです。
すぎやまこういちフリークだし、モーツァルトはポップミュージックとして消化しているし、エレクトロニカからハードロック、ジャズまで無茶苦茶な知識があるんです。
それをくるり流に消化してどんどん新しいことをやってくるからもう理解が追いつかない。笑 そして、オリジナルメンバーの佐藤社長もこれまた相当な音楽フリーク。笑
色んなものを取り入れて、色んな人と演奏しています。
フルカワミキ、土岐麻子、あらきゆうこ、ボボ、山内総一朗、ユーミン、クリフ・アーモンド、ウィーン交響楽団、奥田民生、レイハラカミに矢野顕子......etc 恐らく挙げきれないほどの交流があります。すごい繋がり。
(まぁその割に岸田繁は偏屈で気難しいクリエイター気質なので、バンドメンバーもコロコロ変わるんですけどね。笑)
バンドの変遷をwikiから↓↓
立命館大学の音楽サークル「ロックコミューン」出身で同級生だった岸田繁(1999年前期、産業社会学部卒)、佐藤征史(1999年法学部卒)、森信行(1999年産業社会学部卒)の三人で結成された。バンド名の由来は結成当時の京都市営地下鉄の案内板の矢印が「くるり」となっていたことから。
○現メンバー○
岸田繁(きしだ しげる)
ボーカル、ギター。京都府京都市北区出身。立命館大学産業社会学部卒業。血液型:O。オリジナルメンバー。佐藤征史(さとう まさし)
ベース、コーラス、ボーカル。京都府亀岡市出身。立命館大学法学部卒業。血液型:O。オリジナルメンバー。ファンファン
トランペット、コーラス、ボーカル、キーボード。京都府舞鶴市出身。血液型:O。同志社女子大学卒業。2011年加入。
●これまで在籍していたメンバー●
森信行 ドラム。兵庫県猪名川町出身。立命館大学産業社会学部卒業。血液型:B。1996年 - 2002年在籍。オリジナルメンバー。
大村達身 ギター、ベース。
クリストファー・マグワイア ドラム
田中佑司 ドラム、パーカッション
吉田省念 ギター、コーラス、ボーカル、チェロ
くるり - Wikipedia
この記事では、そんな幅広い音楽性を持つくるりのおすすめ16曲をランキング形式で紹介します!
目次
ランキング
続きのない夢の中
選定にあたってのランキングポリシーと雑感を下記↓
- 独自ランキング
- 岸田と佐藤社長の膨大な音楽の引出しが味わえる
- 様々なアルバムから幅広くチョイス
- ライブもいいけど、意外とレコーディング版の方が好きなことも多い
それではランキングどうぞ!
17位 その線は水平線
その線は水平線
くるり
2018/02/21 ¥250
初めて聞いた時、これ、レコーディング/ミキシングミスってんのか?って思うぐらい、歪がすんげえんです。笑 でもやっぱりそこはくるりさん、相当なこだわりをもってやっているようで、京都にある老舗の録音スタジオ、ファーストコール、ハウス・エンジニアの谷川さんという方が相当な趣あるセッティングで作り上げた職人魂溢れる一作なのです。
ハイウェイとか好きな人は絶対好き。そして私もハイウェイが好きだし、この曲が好き。まだ新しいので、この順位にいるけれど、きっと歳を経てもっともっと好きになっていく予感がする。
シングルにはVer.2も入っていて、それはそれで現代風なので、普段はそちらを聞くのも良いですよ。
16位 Tokyo OP
さて、続いては変化球。プログレです。プログレのイメージなんてまったくないと思いますが、楽勝で作っちゃってます。 でも、なんでもできちゃうって怖いですよね。何故って選択肢が増えちゃうから。 選択肢が増えるのって、本当はとても辛いことなんですよ。1000種類から1つを選ぶのと、2つから1つを取るのって、決める難易度が全然違うし、決めるコストが増えるというのは、自分自身が早く擦り減っちゃうということだから。
それはさておき、この作品はすぎやまこういち(ドラゴンクエスト)フリークの岸田さんというよりは、植松伸夫(ファイナルファンタジー)ファンの岸田さんですね。プログレだけどどこかゆったりして美しいくるり色があるのが◎ 、
15位 春風
春風
くるり
2016/09/14 ¥250
ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER収録。(オリジナルアルバムへの収録はなし)くるりの直球曲。
岸田繁は引き出しが無茶苦茶多くて曲にめちゃくちゃ色んな装飾を与えることができるんですよね。エレクトリニカ、オーケストラ、ローファイロックにラップ......etc
でも源流は日本語の美しいロック調の曲なはず。はっぴぃえんどとかに通じるものがあるんです。
14位 falling
falling
くるり
2012/09/19 ¥250
10thアルバム『坩堝の電圧』収録。
アルバム『坩堝の電圧』の中では埋もれがちなんだけど、じわじわ来る一曲です。カッティングを一生聞いておける一曲。
この頃はくるりのバンド編成の充実っぷりに胸を躍らされていたなぁ。ファンファンに、吉田省念に田中佑司。まぁすぐに終わっちゃうんだろうなとは思っていたけれども、かなり早い段階で崩壊しましたね。ファンファンはなんだかんだまだ残りそうだけど。
13位 続きのない夢の中
インディーズ時代のアルバム『ファンデリア』収録。
初期くるりのイメージを濃厚に表した一曲です。暗くてゆる~く気だるい展開なんですが、アウトロがやたらと熱いんですよね。感情が爆発していくイメージがとても感受性を刺激します。
おかしなコード進行を研究する変態たちの遊び。
12位 言葉はさんかく こころは四角
言葉はさんかく こころは四角
くるり
2011/06/29 ¥250
7thアルバム『ワルツを踊れ Tanz Walzer』収録。
歌詞が色んな意味を持っていて素敵な一曲です。
”言葉は三角で 心は四角だな
まあるい涙をそっと拭いてくれ”
あなたはどう感じますか?メロディが加わると、更にイメージが膨らむので、ぜひ聞いてみてください。
11位 虹
虹 (ベスト オブ くるり Remastered)
くるり
2006/07/26 ¥250
1stアルバム『さよならストレンジャー』収録。
三拍子で寂しい旋律が郷愁を誘います。地方から都市に出てきた人はすべからく泣きそうになってしまうのでは。コーラスがまた良いんですよね。初期の名曲です。
10位 シャツを洗えば
シャツを洗えば
くるりとユーミン
2010/09/08 ¥250
8thアルバム『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』収録。
くるりとユーミン名義でシングルで発売もされました。A4雑誌の異様なサイズ感を覚えている人も多いはず。
何と言っても岸田繁とユーミンのハモリが聞けるのが最大の魅力!
ユーミンの七色の声最高。
9位 GO BACK TO CHINA
超名盤4thアルバム『THE WORLD IS MINE』収録。
クリストファー・マグワイヤがこの曲を聞いてくるりへの加入を希望したという逸話もある一曲です。
くるりは不思議な曲を生み出し続けていますが、この曲もそのうちのひとつ。何とも言えない浮遊感がたまりません。韻を踏みつつイメージを想起させる歌詞が最高。百鬼夜行とか叫んでたなぁ。
クリストファーのドラムはホント今見てもやべえな。軸ぶれてないのにぐにゃぐにゃ動けて超かっけえ。
8位 ばらの花
ばらの花
くるり
2005/12/21 ¥250
3rdアルバム『TEAM ROCK』収録で、初期の代表曲のうちのひとつ!
キラキラした電子音と、メロディラインが切なすぎます。
歌詞は臆病な恋人を描いたのかな?岸田繁は相当な変人で気難しい人だと思いますが、こういうセンチメンタルな部分があるから憎めないんですよね笑
7位 街
街
くるり
2016/09/14 ¥250
世間に衝撃を与えた2ndアルバム『図鑑』収録。
オルタナ色の強いアルバムの中でもひときわキレッキレの曲。図鑑の『窓』か『街』のどちらをランクインさせようか悩みましたが、やっぱり街かな。窓も超名曲ですが、街の方が尖ってます。勝負にいってる感じ。
重なるヴォーカルが都会の不穏さを感じさせてぞっとしちゃいます。
6位 琥珀色の街、上海蟹の朝
琥珀色の街、上海蟹の朝
くるり
2016/07/06 ¥250
20年記念シングル!
20年目にして黒いノリを入れてきた!ソウルなR&B、そしてラップ。笑
驚くとともに、曲聴く前なら、”意外!だけどまぁくるりならやってのけるだろうな”という感想。けど、聞いてください、鬼のように無茶苦茶かっこいいです。2泊4拍のクラップ&スネアのビートが懐かしく気持ち良いだけじゃなく、野崎康弘の鍵盤が無茶苦茶効果的!UCARY & THE VALENTINEのヴォーカルも最高!
歌詞はわかりあえないあなたと上海蟹食べたい、っていう示唆に富んだ内容ですが、穏やかな割に曲は都会的でエンドレスリピートできる一曲!超オススメ!
5位 glory days
glory days
くるり
2012/09/19 ¥250
10thアルバム『坩堝の電圧』収録。
タイトル・発売時期、どうしても震災と結び付けないわけにはいかないアルバムを締めくくる曲。曲中にも『福島』、『関電』、『東電』などのワードが出てきます。
サウンドは過去の霞がかった記憶の中を反芻するようにビートが繰り返されるんですよね。それだけ聞いても無茶苦茶感傷的になるのに、なんと過去の名曲のフレーズが引用されるという展開。
”安心な僕らは旅に出ようぜ 思い切り泣いたり笑ったりしようぜ(ばらの花)
裸足のままでゆく 何も見えなくなる(ロックンロール)
君がいないこと 君と上手く話せないこと(東京)”
glory daysってなんだったんだろう。暗い気持ちになるんだけれど、過去の名曲が思い出されるように浮かんでは消えていって、これからの未来もそんな風に続いていくんだろうなと、少しだけ前向きになれるはず。というか、そんな気持ちになれればいいな。
4位 さよならリグレット
さよならリグレット
くるり
2008/09/03 ¥250
8thアルバム『魂のゆくえ』収録。
ピアノの美しい音色と土岐麻子のコーラスが美しくい一曲。ハモリが気持ち良すぎです。佐藤社長とのハモリも良いんだけど、この曲は何と言っても土岐麻子が格別です。シンプルな構成なだけに、歌声が沁みます。
恐らく岸田繁的にはスランプかつ色んな悩みを抱えていた暗い時期だったと思われますが、個人的には大好きなシングルです。
3位 東京
東京
くるり
2005/12/21 ¥250
1stアルバム『さよならストレンジャー』収録。また、インディーズ時代からある曲で、1stシングルにしてくるりの代表曲!
説明不要の名曲。よそ者の寄せ集めの街『東京』に来るとき、来た時の心情って覚えていますか?確かに『誰か』だったあの頃と比べて『誰でもない』状態になるんですよね。そんな不安をそっと包んでくれるような曲です。
2位 ハイウェイ
ハイウェイ (ベスト オブ くるり Remastered)
くるり
2003/11/05 ¥250
『ジョゼと虎と魚たち』サウンドトラック収録。映画も良いんですよねほんと。
8ビートのリズム隊に、カントリーかよっていうようなアコースティックギターがどこまでもドライブさせてくれるんですよね。
”僕が旅に出る理由は だいたい100個くらいあって”
から始まる歌詞が超良いのでじっくり聞いてください。
1位 ワールズエンド・スーパーノヴァ
ワールズエンド・スーパーノヴァ (ベスト オブ くるり Remastered)
くるり
2002/02/20 ¥250
超名盤4thアルバム『THE WORLD IS MINE』収録。
個人的に『THE WORLD IS MINE』がくるりのベストオリジナルアルバムなんですが、その中でもこの曲はおすすめ。学生時代、一晩中ずっとリピートしてたことありました。中毒性が鬼のようにある一曲なんでです。打ちこみサウンドが無茶苦茶クールで良いんです。
けど、本当にかっこいいのはライブ。ベストアクトはあらきゆうこのドラムverかな。最高にクール。音源として聞ける『NOW AND THEN』のDISCvol.2 に入っているverも最高。
おわりに
くるりのおすすめ17曲をランキング形式で紹介しました!
岸田繁と佐藤社長、どんだけ音楽聞いてるんだよってくらいの音楽フリークで、引き出しがむちゃくちゃ多いんですよね。その引き出しの中から様々な要素を取ってきてオリジナルにして、しかも売れちゃう才能は唯一無二かも。
いつ聞いても古びない音楽は、大切にしたいものです。
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