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きゃすのキラキラブログ

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村上春樹の翻訳で読めるおもしろい10+α の作品について語る

小説
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はじめに:訳者としての村上春樹

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訳者としての村上春樹に関しての私のスタンスをはじめに示します。

  • 小説家ならではの翻訳、芸術的とも言える訳も多い
  • しかし、翻訳者として最高と言うには自らの文体が邪魔をしている 
  • 村上春樹のネームバリューおかげで日本では無名の作家が脚光を浴びることができた、知らない作家にたくさん出会えた

みなさんはいかがでしょうか?

まだ読んだことがない人は安心して読んでください。村上節、炸裂してますよ。村上春樹の文章が読みたいなら安心して読んでください。彼が書いた小説かのように思えます。

 

 それでは早速どうぞ!!

目次

 

 ロング・グッドバイ/レイモンド・チャンドラー

ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ

 

 私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。

しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた…大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞受賞作。

ロング・グッドバイ | レイモンド・チャンドラー, 村上 春樹 | 本 | Amazon.co.jp

普段探偵小説ものなんて全く読まない読者ですが、この探偵小説はめちゃくちゃおもしろい。

探偵小説は大きく分けて2つに分けられます。ミステリーとハードボイルドです。こちらはハードボイルドに位置する小説で、ミステリーのトリックではなく、人物描写に焦点があたっています。これがむちゃくちゃおもしろい。

こういう大衆小説を下敷きに純文学をやるから村上春樹は売れるんだろうな、って感じですね。

『ギムレットにはまだ早すぎる』

バーに行くとギムレット、必ず頼みたくなります。

 

人生のちょっとした煩い/グレイス・ペイリー

人生のちょっとした煩い (文春文庫)

人生のちょっとした煩い (文春文庫)

 

「ペイリーさんの小説は、とにかくひとつ残らず自分の手で訳してみたい」と村上氏が語る、アメリカ文学のカリスマにして伝説の女性作家の第一作品集。

キッチン・テーブルでこつこつと書き継がれた、とてつもなくタフでシャープで、しかも温かく、滋味豊かな十篇。巻末にデビュー当時を語ったエッセイと訳者による詳細な解題付き。

人生のちょっとした煩い (文春文庫) | グレイス ペイリー, Grace Paley, 村上 春樹 | 本 | Amazon.co.jp

 村上春樹が紹介していなかったら出会っていなかったであろうベイリーさんの小説。村上春樹が好きそうな、『タフ』な作家です。

題名がいちいちかっこいい。

 

  • Goodbye and Goodluck
  • A Woman, Young and Old
  • The Pale Pink Roast
  • The Used-Boy Raisers
  • The Floating Truth
  • ......etc

 

 

 ティファニーで朝食を/トルーマン・カポーティ

ティファニーで朝食を (新潮文庫)

ティファニーで朝食を (新潮文庫)

 

第二次大戦下のニューヨークで、居並びセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった…。

表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。

ティファニーで朝食を (新潮文庫) : トルーマン カポーティ, Truman Capote, 村上 春樹 : 本 : Amazon

カポーティと村上春樹の翻訳は良く合います。個人的には一番しっくりくるかも。恐らくカポーティのセンチメンタルな部分と、村上春樹のその部分がよく共鳴しているんじゃないかな。

ティファニーで朝食を、は、誰もが憧れる設定のホリーが全てです。これをきちんと書きあげられたカポーティ、天才です。

 

 

誕生日の子どもたち/トルーマン・カポーティ

誕生日の子どもたち (文春文庫)

誕生日の子どもたち (文春文庫)

 

「私が泣くのは大人になりすぎたからだよ」。かつて悪意の存在を知らず、傷つけ傷つくことから遠く隔たっていた世界へカポーティは幾度となく立ち返ろうとした。たとえその扉はすでに閉ざされていようとも。

イノセント・ストーリーズ―そんな彼のこぼした宝石のような逸品六篇を、村上春樹が選り、心をこめて訳出しました。

誕生日の子どもたち (文春文庫) : トルーマン カポーティ, Truman Capote, 村上 春樹 : 本 : Amazon

カポーティーのセンチメンタルさ、無垢さ、純粋さが表出しています。こっち側のカポーティーは最高です。こじらせた大人にはたまらなく刺さります。その純粋さ故に、彼は転落していってしまったのでしょうけど。

 

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 大聖堂/レイモンド・カーヴァー  

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)

 

 表題作に加え、「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけれど、役にたつこと」ほか、一級の文学としての深みと品位をそなえた、粒ぞろいの名篇を収録。成熟期の風格漂う、レイモンド・カーヴァー最高の短篇集。ライブラリー版刊行にあたり全面改訳。

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー) | レイモンド カーヴァー, Raymond Carver, 村上 春樹 | 本 | Amazon.co.jp

レイモンド・カーヴァーに出会えて良かった。村上春樹のおかげです。

『ささやかだけれど、役に立つこと』は、村上春樹ファンならずとも、全小説好き必読 です。短編にこんなに力があるんだ、ということがわかる一作。

 

 

 

 グレート・ギャツビー/スコット・フィツジェラルド

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

  • 作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹
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 村上春樹が人生で巡り会った、最も大切な小説を、あなたに。新しい翻訳で二十一世紀に鮮やかに甦る、哀しくも美しい、ひと夏の物語―。

読書家として夢中になり、小説家として目標のひとつとしてきたフィッツジェラルドの傑作に、翻訳家として挑む、構想二十年、満を持しての訳業。

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 村上春樹が人生で最も大切な小説のひとつに挙げるグレート・ギャツビー。プロット、キャラクター、描写、どれをとっても本当に一級品です。

 

 冬の夢/スコット・フィツジェラルド

村上春樹翻訳ライブラリー - 冬の夢

村上春樹翻訳ライブラリー - 冬の夢

 

 天衣無縫に、鮮やかに、そして痛切に―八十年の時を越えて今も読む者の心を打つ、二十代の天才的作家の瑞々しい筆致。フィッツジェラルドのベスト短篇の一つに訳者が挙げる表題作ほか、来るべき長篇小説の原型を成す「プレ・ギャツビー」期の五篇をセレクトした“若き日の名作集”。

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フィツジェラルドは天才です。片手間に、適当に書いたであろう小説もたくさん残っているのですが、テーマは低俗であっても、低俗なりにどれもめちゃくちゃ良くできてます。

 

恋しくて/マイリー・メロイ、デヴィッド・クレーンズなど

恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES

恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES

 

 村上春樹が選んで訳した世界のラブ・ストーリー+書き下ろし短編小説。

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『 ニューヨーカー』『タイム』などに掲載されている小説を村上春樹が読んで選書した短編集。ラブストーリーばかりを選んでいて、各短編の最後には『恋愛甘苦度』をつけていて、かなり楽しんで翻訳しているところが微笑ましい一冊です。

 

 フラニーとズーイ/J・D・サリンジャー

フラニーとズーイ (新潮文庫)

フラニーとズーイ (新潮文庫)

 

 名門の大学に通うグラス家の美しい末娘フラニーと俳優で五歳年上の兄ズーイ。物語は登場人物たちの都会的な会話に溢れ、深い隠喩に満ちている。


エゴだらけの世界に欺瞞を覚え、小さな宗教書に魂の救済を求めるフラニー。ズーイは才気とユーモアに富む渾身の言葉で自分の殻に閉じこもる妹を救い出す。ナイーヴで優しい魂を持ったサリンジャー文学の傑作。―村上春樹による新訳!

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私は、サリンジャー作品は完全に野崎派です。それだけは譲れません。しかし、これから時代とともに野崎訳は古びてしまうのは確かでしょう。ですのでこれからは村上訳に引っ張ってもらわなくてはいけません。ということでおすすめです。

 

次の『キャッチャー~』は流石に『奴さん』とかきついかもしれないけど、これは、野崎訳で読んでほしいなぁ。

フラニーとゾーイー (新潮文庫)

フラニーとゾーイー (新潮文庫)

 

 

 

 キャッチャー・イン・ザ・ライ/J・D・サリンジャー 

キャッチャー・イン・ザ・ライ

キャッチャー・イン・ザ・ライ

 

村上春樹の新しい訳でお届けする新世代の『ライ麦畑でつかまえて』
J.D.サリンジャーの不朽の青春文学『ライ麦畑でつかまえて』が、村上春樹の新しい訳を得て、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として40年ぶりに生まれ変わりました。

ホールデン・コールフィールドが永遠に16歳でありつづけるのと同じように、この小説はあなたの中に、いつまでも留まることでしょう。雪が降るように、風がそよぐように、川が流れるように、ホールデン・コールフィールドは魂のひとつのありかとなって、時代を超え、世代を超え、この世界に存在しているのです。さあ、ホールデンの声に(もう一度)耳を澄ませてください。

キャッチャー・イン・ザ・ライ : J.D.サリンジャー, 村上 春樹 : 本 : Amazon

 村上春樹訳はどうもサリンジャーと合わない(2回目)と思うのは、上品すぎるからでしょうか。ただし、感受性豊かな部分はとても美しく表現できるということでもありますので、これからは村上訳に頑張ってもらいたいと思います。

  

 おおきな木/シェル・シルヴァスタイン

おおきな木

おおきな木

  • 作者: シェル・シルヴァスタイン,Shel Silverstein,村上春樹
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  • 発売日: 2010/09/02
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幼い男の子が成長し、老人になるまで、温かく見守り続ける1本の木。

木は自分の全てを彼に与えてしまいます。それでも木は幸せでした。
無償の愛が心にしみる村上春樹訳の世界的名作絵本。

あとがきに訳者の想いがあふれています。
「あなたはこの木に似ているかもしれません。
あなたはこの少年に似ているかもしれません。
それともひょっとして、両方に似ているかもしれません。
あなたは木であり、また少年であるかもしれません。
あなたがこの物語の中に何を感じるかは、もちろんあなたの自由です。
それをあえて言葉にする必要もありません。
そのために物語というものがあるのです。
物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです。」
(村上春樹/訳者あとがきより)

 

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 村上春樹のあとがきがしびれます。ちょこちょこと熱い思いを出してくるの、卑怯ですよね。本編もとてもよいです。

 

おわりに

なんかサリンジャーの2作品だけやけに怨念がこもっているような記事になってしまいましたが、村上訳、嫌いじゃありませんよ。

でも野崎訳も読んでみてね!

 

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