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きゃすのキラキラブログ

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カートヴォネガットおすすめ小説!ベスト7ランキング形式で紹介【シニカルSFなのに感動】

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反体制・自由思想を貫き、奇想天外なSFを用いて現実を風刺

1950年に短編「バーンハウス効果に関する報告書」でSF作家としてデビューした。処女長編はディストピア小説『プレイヤー・ピアノ』(1952) で、人間の労働者が機械に置き換えられていく様を描いている。その後短編を書き続け、1959年に第2長編『タイタンの妖女』を出版。
1960年代には徐々に作風が変化していった。『猫のゆりかご』は比較的普通の構造だが、半ば自伝的な『スローターハウス5』ではタイムトラベルをプロット構築の道具として実験的手法を採用している。この作品から『チャンピオンたちの朝食』以降の後期作に受け継がれていく特徴的なスタイル(架空の人物の自伝的形態を採る、まえがきを持つ、イラストの多用、印象的な挿話を連ねる)が全面的に展開された。
ベストセラーとなった『チャンピオンたちの朝食』(1973) では作者本人が「デウス・エクス・マキナ」として登場する。また、ヴォネガット作品に繰り返し登場する人物たちも出てくる。特にSF作家キルゴア・トラウトが主役級で登場し、他の登場人物たちとやりとりする。
ヴォネガットの作品には慈善家エリオット・ローズウォーター、ナチ宣伝員ハワード・W・キャンベル・ジュニア、ラムファード一族、トラルファマドール星人などの架空の固有名が複数の作品にまたがって登場する。
カート・ヴォネガット - Wikipedia


初めてヴォネガットを読んだ時、”うわ、強烈におもしろい”、と思ったと同時に、”このスタイル、どっかで読んだことあるぞ?”と感じたんです。
ちなみにヴォネガットのスタイルとしては、ナンセンスなエピソードがそこかしこに挟まれる。そこには、現実世界への冷めた諦めの視線と、乾いた笑いがある、などなど。。。
よくよく考えるとその正体は村上春樹『風の歌を聴け』でした。読み比べると、あまりにもヴォネガット的。現在のスタイルが出来上がるまで、特に初期三部作まではヴォネガットスタイルと言ってもよいほどでした。
ということで、ヴォネガット文学をイメージしたければ、村上春樹の初期作品をイメージすればよいと思います。まぁ、ヴォネガットの方が100倍強烈な文章を書きますけどね。
SFチックな設定の中、痛烈に現代社会を風刺し、皮肉って、乾いた笑いに変えてしまう。それでも読後には、なぜか感動のようなものが残る、という、魔法のような体験が味わえます。
この記事では、カート・ヴォネガットのおすすめ小説ベスト7をランキング形式で紹介します! 

目次

 

ランキング

ランキングポリシーと所感を下に↓

  • 独自ランキング
  • エッセイは除く小説のみが対象
  • 巨匠なのに支離滅裂奇想天外!?『そういうものだ』

 

それではランキングどうぞ!

7位 ホーカス・ポーカス

 

二〇〇一年、アメリカはまたも破産に瀕し、企業の大半が外国に買収された。ベトナム戦争中にばかげたスピーチ、ホーカス・ポーカスで新兵を鼓舞していたハートキは、帰国後、勤めていた大学を首になり、日本人が経営する刑務所の教師になる。だが、そこで大脱獄事件が発生した……ハートキがたどる波瀾の人生。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00C2R9UVE

乾いたギャグがそこかしこに配置された皮肉たっぷりの小説。もはやヴォネガットの怨念が小説を書かせてると言ってもよいぐらいの、ブラックユーモア小説。
ちなみに、ホーカス・ポーカスとはいんちきな呪文、ぐらいの理解でOK。
あと、日本人の描写が無茶苦茶ファンタジー。エコノミックアニマルは正しいけれども、その他の表現が虚言だらけ。そこがまたヴォネガット的ではありますが。笑

6位 モンキーハウスへようこそ

 

日に三回の道義避妊ピルの服用、そして街角には自殺ホーム―人口過剰の未来社会でとられた政策は、セックスの禁止と自殺の奨励だった。だが、性の解放を謳う反逆者が、一人また一人と現われる…。
表題作はじめ、役を演じるたびにその人物になりきってしまうアマチュア役者ハリーと、かれに恋する女性ヘリーンとの一風変わったラブ・ロマンス「こんどはだれに?」、十六人の生命を賭けて共産ゲリラの隊長とチェスをさすアメリカ人大佐の苦悩を描く「王様の馬がみんな…」など、ヴォネガットの多彩な魅力を結集した傑作短篇集
https://www.amazon.co.jp/dp/4150108129 

ヴォネガットの短編集。SF的要素が効いてて読ませる作品ばかりです。人口過剰社会への対策が避妊と自殺奨励、というような偏った妄想が、たまらなくしょうもないはずなんですけど、どこか細部がリアルで笑えるんですよね。
さくっと読める、乾いた笑い話を欲している時に。 

5位 タイムクエイク

 

2001年2月13日、時空連続体に発生した異常――タイムクエイクのために、あらゆる人間や事物が、1991年2月17日へ逆もどりしてしまった。ひとびとはみな、タイムクエイクの起きた瞬間にたどりつくまで、あらためて過去の行為をくりかえさざるをえなくなる。しかも、この異常事態が終わったとき、世界じゅうは大混乱に……! 
SF作家のキルゴア・トラウトやヴォネガット自身も登場する、シニカルでユーモラスな感動作。ヴォネガット最後の長篇小説。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00BN5GYCO

自身の分身とも言えるトラウトが主人公の、ヴォネガット最後の長編小説。
過去を繰り返さなければいけない(知っていることとおなじことを再度行う)というのは拷問に近いはず。アイデア的にはこれだけで物語が作られていますが、そこはヴォネガット。語り口が異常に自由。笑
60を超える章立てで構成されているので、各章をヴォネガットの散文集として読んでも楽しいはず。

4位 チャンピオンたちの朝食

 

不遇の生活を送るSF作家キルゴア・トラウトのもとに、ある日アート・フェスティバルの招待状が届いた。開催地はミッドランド・シティ。その地でトラウトは人生の一大転機をむかえることに……
著者自筆の自由奔放なイラストがちりばめられ、絵と文章が一体となって不思議な魅力をもたらす、涙と笑いの傑作長篇
https://www.amazon.co.jp/dp/B00JFOF2S2

小説内に書かれる小説、物語の中に存在する物語、は、ポール・オースターがよく使う手法ではありますが、ヴォネガットもよく使う手法です。ポールオースターは構造的に、物語的に組み込んで使っていますが、ヴォネガットはもはやギャグの装置として使っています。笑 むちゃくちゃ笑えるのでお楽しみに。
また、ヴォネガットの世界をメタ的に楽しみたければ、他の小説を読み込んでからこれを読むことをおすすめ。もちろんそんなことをしなくても十分楽しめますが。 

3位 タイタンの妖女

 

時空を超えたあらゆる時と場所に波動現象として存在する、ウィンストン・ナイルズ・ラムファードは、神のような力を使って、さまざまな計画を実行し、人類を導いていた。その計画で操られる最大の受難者が、全米一の大富豪マラカイ・コンスタントだった。
富も記憶も奪われ、地球から火星、水星へと太陽系を流浪させられるコンスタントの行く末と、人類の究極の運命とは?巨匠がシニカルかつユーモラスに描いた感動作。
https://www.amazon.co.jp/dp/4150117004

ヴォネガットを語る上でのキーワードの一つに”ペーソス”というワードがありました。 『哀愁』というような意味です。
人間には、2つのことしか持ちえません。

  • 自分にコントロールできること
  • 自分にコントロールできないこと

自分にコントロールできないことをどこまで受け入れることができるのか。救いがないように見えて、バカバカしく描いているように見えて、なぜか感動してしまうというスゴイ力を持った一作。

2位 猫のゆりかご

 

わたしはジョーナ。『世界が終末をむかえた日』の執筆準備にとりかかったのは、キリスト教徒だったころのこと。いま、わたしはプエルト・リコ沖のサン・ロレンゾ島にいて、禁断のボコノン教を奉じている。ボコノン教に入信したそもそものきっかけこそは、ほかならぬ未完の大作『世界が終末をむかえた日』なのだった。
https://www.amazon.co.jp/dp/4150103534

科学も宗教もクソ食らえ! というヴォネガットの姿勢がにじみ出ている小説。ロックな姿勢がアメリカで信者を読んで、売れっ子作家になったんですよね。良くも悪くも”良い子”が多い日本では考えられない現象かもしれません。
ストーリーテリングの強弱の付け方としては著者作品の中でも屈指と言って良いと思います。SFというくくりでは決してくくれないほど、強烈な現実世界への風刺、皮肉が効いてます。ポコノン教が狂っていておもしろい。けど現実世界の方がよほど狂っていたりするところが怖いんですよね。
ヴォネガットの妄想を超えるようなことが実際に起こりうる世界に我々は生きているっていう恐怖を感じてください。

1位 スローターハウス5

 

時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、自分の生涯の未来と過去とを往来する、奇妙な時間旅行者になっていた。大富豪の娘と幸福な結婚生活を送り……異星人に誘拐されてトラルファマドール星の動物園に収容され……やがては第二次世界大戦でドイツ軍の捕虜となり、連合軍によるドレスデン無差別爆撃を受けるピリー。
時間の迷路の果てに彼が見たものは何か? 著者自身の戦争体験をまじえた半自伝的長篇。
https://www.amazon.co.jp/dp/415010302X

ドレスデンの爆撃の描写があまりにも感動的(感動的と言って良いのかわからないがそうとしか言えない)で、感受性がビンビンになってしまうこと間違いなし!
後世に残すべき文学のうちのひとつ。こう言うと、反戦小説、みたいに捉えられるんですが、ヴォネガットのメッセージはそんな単純ではありません。受容すること、諦めること、そういう姿勢がペーソスを誘うんですよね。。。
未読の方は是非読んでみてください。衝撃のおもしろさ。

おわりに

ヴォネガットのおすすめ小説7作をランキング形式で紹介しました!
爆笑問題の太田が熱烈なファンとして有名で、大江健三郎とも対談したりと、日本人にも相性が良いはず。村上春樹も、『風の歌を聴け』あたりはヴォネガットの模倣ともとれる作品なので、村上春樹の初期作品が好きな方は、無茶苦茶はまるはず!
ハルキストでなくともブラックユーモアと哀愁漂う物語はむちゃくちゃおもしろいので未読の方は是非読んでみてください!
Kindleでたくさん読めるのも魅力!

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