読みやすい・病み付き・美しい。読書の喜びが詰まった作品たち!
ホラー・ミステリー小説を主戦場とし、幻想的な名作ゴシック小説をたくさん残したエドガー・アラン・ポー。推理小説や、暗号小説の祖ともされており、コナンドイルのシャーロックホームズも、アガサクリスティの探偵ポアロも、江戸川乱歩の明智小五郎も、はたまた金田一少年の事件簿や、名探偵コナンまで、全てはポーから始まったといっても過言ではありません。
読みやすくて良質な短編もあるので、お子さんが読書好きになる助けにもなります(私も子どものころ夢中で読みました)
え、どんな人だっけ?と忘れてしまっている方のためにポーの略k歴をwikiから↓↓
ポーはアメリカにおいて文筆だけで身を立てようとした最初の著名な作家であったが、文名を得てからもその生活はほぼ常に貧窮の中にあった。その作品は当初は本国よりもむしろヨーロッパで評価され、特にボードレールによるポーの翻訳はフランス象徴派の文学観形成に大きく寄与した。
またポーが「モルグ街の殺人」で作り出したC・オーギュスト・デュパンの人物像は以後の推理小説における探偵の原型となっており、そのほか科学的知見を取り入れた『アーサー・ゴードン・ピムの物語』などの冒険譚はジュール・ヴェルヌら後世のSF作家にも影響を与えている。
エドガー・アラン・ポー - Wikipedia
この記事では、そんなエドガー・アラン・ポーのおすすめ小説7作をランキング形式で紹介します!
目次
ランキング
選定にあたってのランキングポリシーと雑感を下記↓
- 独自ランキング
- お子さまへのプレゼントにも!読書好きになります
- 人物描写が怖い・ゴシックな幻想的な世界が美しい
それではランキングどうぞ!
7位 モルグ街の殺人
史上初の推理小説とされており、天才的な探偵と平凡な語り手、結末近くでの推理の披露、意外な犯人像など、以後連綿と続く推理小説のジャンルにおける原型を作り出した。密室殺人を扱った最初の推理小説とも言われている。
本作の素人探偵C・オーギュスト・デュパンは、半世紀後に出現するシャーロック・ホームズの原型となった探偵であり、デュパンが登場する続編として「マリー・ロジェの謎」(1842年-1843年)、「盗まれた手紙」(1845年)がある。
モルグ街の殺人 - Wikipedia
全ての推理小説はここから始まったと言われています。
天才探偵を、一般人が語り手として描く。警察は間抜けで鼻持ちならない......そう、シャーロック・ホームズシリーズなどを始め、多くの推理小説の原型となった型が見られます。今同じ作品を書いても評価されないでしょうが、当時は全く新しい小説として賞賛されたんですよね。
禁じ手とも言える結末は少し笑えます笑 推理小説の起源を知りたい人に。
6位 早すぎた埋葬
仮死状態などのために死亡と誤認されて、墓の下に生き埋めにされることの恐怖をテーマにしている。19世紀の西洋では「生きたまま埋葬される」恐れが実際にあり、このような公衆の興味を巧みに作品化したものである。
早すぎた埋葬 - Wikipedia
子どもの頃に読んだ短編の中でも特に心に残った話。
子どもの頃って、死について異常な恐怖心があったと思うんですよね。両親がもし死んだら、もし自分が誰かに殺されたら......etcまだ起こってもいないことで泣いてしまった経験は、誰しもあるはず。
そんな恐怖心をくすぐる作品です。読後の悔しさと、読中のワクワク感はたまらなく記憶に残っているなあ。お子さんに是非読ませてあげてください。
5位 赤死病の仮面
国内に「赤死病」が蔓延する中、病を逃れて臣下とともに城砦に閉じこもり饗宴に耽る王に、不意に現れた謎めいた仮面の人物によって死がもたらされるまでを描いたゴシック風の恐怖小説である。
赤死病の仮面 - Wikipedia
ポーの作品が恐ろしいのは、人間の心、特に負の一面をよく表しているからです。
何かうしろめたいことを胸に抱えたまま生きていると、十全に日々を楽しむことができなくなってしまう、そんな経験は誰しもあるはず。
この作品でも、まずはどこかうしろめたい気持ちを読者に芽生えさせます。そのうしろめたさがどんどんガン細胞のように恐怖となって広がっていく様が恐ろしいのです。
4位 ウィリアム・ウィルソン
ドッペルゲンガーの主題を扱った怪奇譚であるが、その筆致には理性的な文体が採用されている。舞台のモデルはポー自身が幼少期を過ごしたロンドンの寄宿学校である。
ウィリアム・ウィルソン - Wikipedia
ドッペルゲンガーを扱った名作小説!
非常に緻密で、論理的な文章構成となっています。それが冷静に、じわじわと主人公を追い詰める結果となり、不気味さを増大させます。他の作品にも通じますが、一番恐ろしいのは自分を裏切ること、自分の中にあるうしろめたさなんだ、と訴えるようなプロットが素晴らしい。
3位 黄金虫
語り手とその聡明な友人ルグラン、その従者のジュピターが、宝の地図を元にキャプテン・キッドの財宝を探し当てるまでを描く冒険小説である。また厳密には推理小説の定義からは外れるものの、暗号を用いた推理小説の草分けとも見なされている。
この作品は『フィラデルフィア・ダラー・ニュースペーパー』の懸賞で最優秀作となり、ポーは賞金として100ドルを得た。これはポーが単独作品で得た収入ではおそらく最高額である。「黄金虫」はポーの作品のうち、彼の存命中もっとも広く読まれた作品となり、暗号というトピックを出版界に広く知らしめる役割を果たした。
黄金虫 - Wikipedia
暗号を元に謎の財宝を求めていく冒険小説の元祖!
冒険に心ときめく少年の心を持ったうちに読むと体がうずきだします。秘密基地とか、がけのぼりとかしたくなるような、そんなお話です。
児童文学として読むと良いです。
2位 黒猫
酒乱によって可愛がっていた黒猫を殺した男が、それとそっくりな猫によって次第に追い詰められていく様を描いたゴシック風の恐怖小説であり、ポーの代表的な短編の一つ。天邪鬼の心理を扱っていることでは同作者の「天邪鬼」と、犯罪の露見を扱っている点では「告げ口心臓」とモチーフを同じくする。
黒猫 (小説) - Wikipedia
ポーの代表作のひとつです。
スティーブン・キングの短編『魔性の猫』は、絶対これを意識しているはず。スティーブンキング版は殺し屋猫の話です。笑 こちらもおもしろいのでぜひお試しください。
ポーが恐ろしいのは視覚的におそろしいんじゃなく、精神的に恐ろしいんですよね。本作でいうと、黒猫が恐ろしいというより、人間が恐ろしいんです。
1位 アッシャー家の崩壊
旧友アッシャーが妹と二人で住む屋敷に招かれた語り手が、そこに滞在するうちに体験する様々な怪奇な出来事を描く、ゴシック風の幻想小説である。ポーの代表的な短編として知られており、美女の死と再生、あるいは生きながらの埋葬、得体の知れない病や書物の世界への耽溺など、ポー作品を特徴づけるモチーフの多くが用いられている。
アッシャー家の崩壊 - Wikipedia
子どものころ繰り返し繰り返し読みました。意味はあまりわかりませんでした。それでも読みました。とにかく屋敷での出来事が幻想的で美しく、想像力をかき立てるんです。美しい女に、人のいなくなった大豪邸、たくさんの書物や、病気と死の気配......etc 興奮する要素がたくさんあります。
幻想文学に触れ始める第一歩としてお子さまにオススメ!
おわりに
エドガー・アラン・ポーのおすすめ小説ベスト7をランキング形式で紹介しました!
コナン・ドイルや江戸川乱歩、ティムバートンに夏目漱石、スティーブン・キングはもちろん宇多田ヒカルにも。様々なアーティストに影響を与えたポー作品は、子ども時代に読むときっと想像力が育ててくれるはず!良質なプレゼントとしてどうぞ!
もちろん、大人にもおすすめです。