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ページをめくる手が止まらないおすすめミステリー小説22選

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はじめに:ミステリーはみんなが楽しめる

ミステリーから読書にハマる方も多いと思います。

売れ筋ランキング上位だったり、本屋大賞/海外文学賞に輝くような上手い作家はテクニックを駆使して、読者の『謎が知りたい』という欲望をエサに、どんどんページをめくらせてくるのです。

そんな読書の楽しみが詰まったミステリー小説を紹介します。

 

目次

 

ジョイランド/スティーブン・キング

ジョイランド (文春文庫)

ジョイランド (文春文庫)

 

海辺の遊園地、ジョイランド。彼女に振られたあの夏、大学生の僕はそこでバイトをしていた。そこで出会った仲間や大人たちとすごすうち、僕は幽霊屋敷で過去に殺人があったこと、遊園地で殺人を繰り返す殺人鬼がいることを知る。もう戻れない青春時代の痛みと美しさを描くキングの筆が冴え渡る!感涙必至の青春ミステリー。

https://www.amazon.co.jp/dp/416790666X

多作で短編も長編も、ミステリーもホラーもサスペンスも青春文学も感動物語もなんでもこなすスティーブン・キング。世界最高のストーリーテラーではないでしょうか。 

 
そんな大作家の最新作がこちら。もう戻れない青春、なんと美しい響きでしょうか。キングの筆力に翻弄されてください。

 

11/22/63 /スティーブン・キング

11/22/63(上) (文春e-book)

11/22/63(上) (文春e-book)

 

 

11/22/63(下) (文春e-book)

11/22/63(下) (文春e-book)

 

小さな町の食堂、その倉庫の奥の「穴」。その先にあるのは50年以上も過去の世界、1958年9月19日。このタイムトンネルをつかえば、1963年11月22日に起きた「あの悲劇」を止められるかもしれない…ケネディ暗殺を阻止するためぼくは過去への旅に出る。世界最高のストーリーテラーが新たに放った最高傑作。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00UBPIIWG

このミステリーがすごい! 2014年版海外編第1位、週刊文春ミステリーベスト10 2013年海外部門第1位、という看板は伊達じゃない。まぁキングなので外すわけないんですが、まだこんなにいい作品が書けるのか、どうやってモチベーションを保っているのか、ってくらいいつもいい作品を出し続けてます。


本作も比較的新しい作品ですが、超おすすめです。

 

アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

 

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ! 四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 注目の気鋭による清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

https://www.amazon.co.jp/dp/B008CAG0I6

 人の死を軽く扱いすぎ、だとか批判されることも多い伊坂幸太郎ですが、キャラクターの魅力と、独特の言い回しは単純にすごいものがあるなー、と。

真剣な読書というよりは、片手間にさくっと楽しめるエンタメ小説として。

 

オーデュポンの祈り/伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

 

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? 伊坂幸太郎、伝説のデビュー作見参!

https://www.amazon.co.jp/dp/B0096PE36M

デビュー作にして、ザ・伊坂要素が詰まっている名作。

伊坂作品は気軽な読書の楽しみが詰まった作品が多いので、読書にハマりかけている学生などにおすすめ。

 

邪眼鳥/筒井康隆

邪眼鳥(新潮文庫)

邪眼鳥(新潮文庫)

 

顔のあるものがいない…。それが大富豪・入谷精一の葬儀だった。喪主は美貌の後妻・春子。先妻の子供である英作・信子・雅司の三人兄妹弟は、精一の莫大な遺産の出所に疑問を感じ、あるレコードが謎を解く鍵であることを知る。その「夏の初恋」なるSP盤には、奇妙な歌詞が…。富豪の遺族が踏み込んだ時空の迷宮。本格ミステリを凌駕する圧倒的パワー。「RPG試案―夫婦遍歴」併録。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00JP4YZUI

筒井康隆はある程度読者にも理解力を求めるので、いきなり読みだすのは辛いかもしれません(作品によりますが)小説における技巧は日本人作家の中でも随一だと思います。

ミステリーとしてはくくりきれない魅力を持った名作。

 

ロートレック荘事件/筒井康隆

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

 

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か?アリバイを持たぬ者は?動機は?推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。

https://www.amazon.co.jp/dp/4101171335

こちらも、読書初心者には全くおすすめできません。笑

 
ミステリーをある程度読んでいる人、いわゆる『型破り』の作品なので、『型』を知っている人でないと楽しめないかもしれません。

 

模倣犯/宮部みゆき

模倣犯〈上〉

模倣犯〈上〉

 

 

模倣犯〈下〉

模倣犯〈下〉

 

公園のゴミ箱から発見された女性の右腕、それは史上最悪の犯罪者によって仕組まれた連続女性殺人事件のプロローグだった。比類なき知能犯に挑む、第一発見者の少年と、孫娘を殺された老人。そして被害者宅やテレビの生放送に向け、不適な挑発を続ける犯人――。が、やがて事態は急転直下、交通事故死した男の自宅から、「殺人の記録」が発見される、事件は解決するかに見えたが、そこに、一連の凶行の真相を大胆に予想する人物が現れる。死んだ男の正体は? 少年と老人が辿り着いた意外な結末とは? 宮部みゆきが“犯罪の世紀”に放つ、渾身の最長編現代ミステリ。

https://www.amazon.co.jp/dp/409379264X

宮部みゆきもすさまじい筆力の持ち主です。ミステリーもファンタジーもサスペンスもゲームの書籍化も、何でも書けます。すごい人です。

それでいて読みやすさが圧倒的で、子どもでも楽しめる作品がたくさんあります。『模倣犯』はかなり長いですが、どなたにもおすすめできる、ミステリーの良書です。子どもに勧めて読ませてみると、達成感があって良いかも。

 

火車/宮部みゆき

火車 (新潮文庫)

火車 (新潮文庫)

 

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

https://www.amazon.co.jp/dp/4101369186

宮部みゆきの代表作と言ってもいいくらいの作品です。(名作が多すぎてどれも代表作といえるかもしれませんが......)

ただし、邪道ともとれるかもしれない作品です。カタルシスが溢れるのが宮部作品の魅力ですが、本作もある意味すごいです。 ネタバレしたくないのであまり語りませんが、読んでみてください。

 

銃とチョコレート/乙一

銃とチョコレート (講談社ノベルス)

銃とチョコレート (講談社ノベルス)

 

富豪の家から宝石や金貨が盗まれる事件が次々に発生! 現場に残されたカードには、怪盗「GODIVA」の文字が。国で最も声望高い、名探偵・ロイズが解決に乗り出す。ロイズに憧れる少年リンツは、怪盗の秘密に迫る古地図を入手したことから、探偵と行動をともにすることに。しかし、思いもよらぬ逆転劇が待ち受けており……!?

https://www.amazon.co.jp/dp/B00GQS6JGY

 ミステリーの大きな魅力のひとつはドキドキ感、ワクワク感で先が読みたくなる刺激です。子どもにも読ませやすいものです。


こちらは子どもにおすすめ。まずはミステリーで読書好きにしてしまって、そこからどんどん読書世界を広げて行って欲しいものですよね。 

緋色の研究(シャーロック・ホームズシリーズ)/コナン・ドイル

緋色の研究(新潮文庫) シャーロック・ホームズ シリーズ

緋色の研究(新潮文庫) シャーロック・ホームズ シリーズ

 

文学の知識─皆無、哲学の知識─皆無。毒物に通暁し、古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体、そして第二の死体の発見……と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01BHQQIC4

引き続き子どもの読書にもおすすめシリーズです。

シャーロック・ホームズはひたすらかっこいいです。天才、というものは、子どもが非常に好む設定です。努力しないのがかっこいい、みたいな風潮がありますよね。


私は子供の頃図書室でシャーロック・ホームズシリーズを読み漁ってました。あの時間は授業より全然ためになった気がします。

 

オリエント急行殺人事件/アガサ・クリスティ

オリエント急行殺人事件 名探偵ポワロ

オリエント急行殺人事件 名探偵ポワロ

 

深夜に雪で立ち往生したオリエント急行の寝台車内で、アメリカの老人ラチェットが殺害された。たまたま乗り合わせたポワロはいち早く事件を知らされる。どう考えても乗り合わせた12人の乗客以外には犯人はありえなかった。一人また一人としらみつぶしに状況を聞く調査がはじまる。だが、それぞれの乗客のアリバイは完璧だった。外の世界と断絶した緊迫した状況の中、矛盾する刺し傷とともにポワロの灰色の脳細胞は悩みに悩む。クリスティの代表作。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00AQRYQUC

またしても子どもにもおすすめしたい海外ミステリ。

今の子どもたちはコナン・ドイルもそうですが、アガサ・クリスティも、某探偵アニメにも出てくるので興味を持ちやすいでしょうね。 


このトリックは個人的に無茶苦茶好きなトリックでした。子どもの時、カタルシスで無茶苦茶テンションが上がりました。

 

ABC殺人事件/アガサ・クリスティ

ABC殺人事件 (クリスティー文庫)

ABC殺人事件 (クリスティー文庫)

 

ポアロのもとに届いた予告状のとおり、Aで始まる地名の町で、Aの頭文字の老婆が殺された。現場には不気味にABC鉄道案内が残されていた。まもなく、第二、第三の挑戦状が届き、Bの地でBの頭文字の娘が、Cの地でCの頭文字の紳士が殺され……。新訳でおくる、著者全盛期の代表作。
https://www.amazon.co.jp/dp/B009DEMDB8

アガサ・クリスティからもう一作。

A、B、C、と順番に進んでいき、緊張感が持続する、その中にもかけあいのユーモアがあって、読み手を飽きさせない。よく出来た作品です。

 

ロング・グッドバイ/レイモンド・チャンドラー

ロング・グッドバイ フィリップ・マーロウ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ロング・グッドバイ フィリップ・マーロウ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

私立探偵のフィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた……村上春樹の新訳で話題を呼んだ新時代の『長いお別れ』が文庫版で登場
https://www.amazon.co.jp/dp/B01B2MWSBS

これはミステリーでもありますが、ハードボイルド小説。人物に重きを置いている本格は小説です。

謎解きだけを楽しむのではなく、じっくりと人物描写や感情の動き、主人公の私立探偵マーロウの行動の意味や。抱える矜持などを味わえます。何度でも読み返せる大人のための、上質の小説です。

 

すべてがFになる/森博嗣

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

 

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。
https://www.amazon.co.jp/dp/B009GXMFHI

初めて読んだ時はすごい人が現れたな、という感じでした。日本中のミステリ読者がそう感じたのではないでしょうか。森博嗣の登場で、日本ミステリー界が変わったように思います。

癖が強く、作者の自己愛が滲み出ているのが気になる、と嫌う人も多いですが、めちゃくちゃおもしろいです。知性が溢れ出ている小説。

 

秘密/東野圭吾

秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)

 

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。
https://www.amazon.co.jpdp/4167110067

東野圭吾の初期の代表作。あー売れっ子作家のエンタメ小説ね、で終わらないのがこの人の小説の魅力です。

個人的には気に入りらない部分もありますが、自信を持って『読む価値がある』とおすすめできます。ただし、気をつけてください。すごい余韻が残ります。

 

手紙/東野圭吾

手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

 

本格推理から学園ミステリー、パロディー小説や絵本など、さまざまな作風で読者を魅了しつづける著者が、本書でテーマに据えたのは、犯罪加害者の家族。犯罪が、被害者や加害者だけではなく、その家族にまで及ぼす悲しい現実を見据えた意欲作である。殺人犯の弟という運命を背負った高校生が成人し、やがて自分の家族を持つにいたるまでの軌跡を、大げさなトリックやサスペンスの要素を用いることなく、真正面から描ききっている。

武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。判決は、懲役15年。それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴。日を追うごとに、剛志からの手紙は無視され、捨てられ、やがて…。
https://www.amazon.co.jp/dp/4167110113

東野圭吾からもう一作。

文体は純文学好きには少し迫力が乏しく映りですが、ストーリーテリングの能力は凄まじいです。エンタメの最高峰。

 

モルグ街の殺人/エドガー・アラン・ポー

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

 

暖炉に押し込められた令嬢、身体を切り裂かれた老婦人……誰が、いかにして殺したのか? 推理小説が一般的になる半世紀も前に、不可能犯罪に挑戦する世界最初の探偵・デュパンを世に出した「モルグ街の殺人」。160年の時を経て、いまなお色褪せない映像的恐怖を描き出した「黒猫」など、代表的8篇。多才を謳われながら不遇のうちにその生涯を閉じた、ポーの魅力を堪能できる短編集。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00H6XBIN2

ミステリーの古典 、というか創生の書とも言われる『モルグ街の殺人』が収録されています。ミステリーの始まりを味わいたい人は必読です。

その他にも、ポー大先生の魅力的な短編がたくさん入っておすすめ。

ミスティック・リバー/デニス・レヘイン

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

 

通りで遊んでいた3人の少年に近づいてきた車から降り立ったのは、警官を思わせる男だった。男は3人を叱りつけ、デイヴを車に乗せると、相棒とともに走り去る。あとに残されたジミーとショーンは、遠ざかる車の中に囚われたデイヴを呆然と見送った。四日後、誰もが内心ではデイヴの帰還を諦めていた時、彼は自力で脱出してくる。だが、囚われの4日間に何があったかは、誰の目にも明らかだった。ジミーもショーンも、それを痛いほどに感じていた。25年後、いったんは犯罪社会に身を落とし、今は更生したジミーを、悲劇が襲った。彼の19歳の娘が、何者かに惨殺されたのだ。事件の捜査を担当するのは、刑事となったショーン。そして捜査線上には、かつての友人デイヴが浮上した。必死の捜査を展開するショーン、犯罪社会のコネを使って復讐をはかるジミー、妻にも告白できない秘密を抱えるデイヴ。そして、彼らの家族もまた苦悩する。親を、夫を、子供を、友人を失う畏れに苛まれながら。新たな悲劇の幕は、すでに上がっていた…。
https://www.amazon.co.jp/dp/4152083662

完成度の高いミステリーと、重厚で緻密に計算された人間ドラマの両方が味わえます。テーマと内容が絡み合って、無茶苦茶レベルが高いです。

簡単に飲み込めないほど良い作品だ、と言われますが、本作もそれが当てはまります。最後まで読み終えると、深く、静かな余韻が残ります。

 

パレード/吉田修一

パレード (幻冬舎文庫)

パレード (幻冬舎文庫)

 

映画化で話題の吉田修一の小説。都内の2LDKマンションに暮らす男女4人の若者達。「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。
https://www.amazon.co.jp/dp/B009CTUD8E

『パーク・ライフ』で芥川賞を取った吉田修一ですが、このミステリーもおもしろい。


『パーク・ライフ』の、何かが起こりそうだ(けれど何も起こらない)、という都会の空気感を本作でも上手く使っています。ミステリに加えて、希薄で気軽な関係性の描写にも注目です。


羊たちの沈黙/トマス・ハリス

羊たちの沈黙〈上〉 (新潮文庫)

羊たちの沈黙〈上〉 (新潮文庫)

 

 

羊たちの沈黙〈下〉 (新潮文庫)

羊たちの沈黙〈下〉 (新潮文庫)

 

獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル”と呼ばれる連続女性誘拐殺人犯が跳梁する。要員不足に悩まされるFBIが白羽の矢を立てたのは訓練生クラリス・スターリング。彼女は捜査に助言を得るべく、患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士ハンニバル・レクターと対面するが―。1980年代末からサスペンス/スリラーの潮流を支配する“悪の金字塔”。新訳。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102167080

怖すぎるミステリー 。文字にするとむちゃくちゃ怖いです。

映画では描ききれない心理描写が描かれていて、想像補完を助けます。醍醐味はミステリーというより、サイコサスペンスかも。

 

告白/湊かなえ

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

 

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!“特別収録”中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。
https://www.amazon.co.jp/dp/457551344X

デビュー作からものすごい物を作りましたね。近年の『危ない(イってる)先生』ブームの先駆けのような気もします。


先入観なしに読んでみて欲しいです。

 

バタフライ・エフェクト/ジェームズ・スワロウ

バタフライ・エフェクト (竹書房文庫)

バタフライ・エフェクト (竹書房文庫)

 

エヴァンは母アンドレアと遊び友達に囲まれて暮らす普通の少年。だが、しばしば突発的に記憶喪失に陥るという奇病を持っていた。治療の一環として日記をつけ始めた彼を、次々と過酷な出来事が襲う。精神病院に入院していた父ジェイソンの不慮の死。幼なじみのケイリーへの虐待の影。ケイリーの兄トミーの悪魔的な変貌。それら全てを、エヴァンは克明に日記に綴っていく。やがて大学生になった彼は、ふとしたきっかけで日記を読み直している間、突然の頭痛によって意識を失う。目を覚ました時、彼は数年前の自分に戻っていた…。日記の中に封じ込めた辛い過去を、エヴァンは変えることができるのか。
https://www.amazon.co.jp/dp/4812420873

 小説、映画だけでなく、ゲームなど、他のエンタメにも影響を与えた作品。

 

『ライフ・イズ・ストレンジ』とかもろですよね。かなり好評化のゲームです。

ライフ イズ ストレンジ

ライフ イズ ストレンジ

 

映画も良いですが、文章で読むと、想像した映像や情景を脳内に強く作らないといけないため、より感覚が敏感になって、刺激的な体験ができます。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

気軽に読書を楽しめるのミステリー小説をきっかけに、どっぷりと読書の喜びを追求するのも良いのではないでしょうか。

 

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