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きゃすのキラキラブログ

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ガルシア=マルケスのマジックリアリズムに溺れる傑作9点を教える

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ノーベル文学賞受賞の驚異的なマジックリアリズム!

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2016年のノーベル文学賞はボブ・ディランに決まりましたね。個人的にはすごくアリです!相変わらず野心的な選出でノーベル賞すげえなと。

それでこれまでのノーベル文学賞者について見ていくと、個人的には川端康成、大江健三郎の日本人受賞がやっぱり印象的。ですが、ラテンアメリカの巨匠、ガルシア=マルケスも忘れてはなりません。


彼の出現の前後では、日本の文学界も大きく変わり、大江健三郎や安部公房、筒井康隆、池澤夏樹、寺山修司、中上健次などなど、多くの作家や芸術家に影響を与えました。

日常にあるものが日常にないものと融合した作品に対して使われる芸術表現技法:マジックリアリズムがとにかく衝撃的だったんでしょうね。

マジックリアリズムについては、オススメ作品含めて記事にしてあります↓

www.quercuswell.com

 

この記事では、今いる”現実世界だけが本物ということではない”、人々が持つそういう豊かな直感を形にしてくれる極上の小説を紹介します。
 

目次

 

略歴・受賞歴 

コロンビアの作家・小説家。架空の都市マコンドを舞台にした作品を中心に魔術的リアリズムの旗手として数々の作家に多大な影響を与える。1982年にノーベル文学賞受賞。

『百年の孤独』『コレラの時代の愛』は、2002年にノルウェイ・ブッククラブによって「世界傑作文学100」に選ばれる。コロンビアで何かがあるたびにスポークスマンのような役割を果たすこともある(シャキーラについての言及など)。

アメリカ合衆国で活動する映画監督のロドリゴ・ガルシアは実の息子である。

1960年代、フリオ・コルタサルやバルガス・リョサ、ガルシア・マルケスを中心としたラテンアメリカ文学の人気は「ブーム」と呼ばれ、日本でも例外ではなく、知識人なら読んでいなければ恥であると言われるくらいのものだった。特に『百年の孤独』は、大江健三郎や筒井康隆、池澤夏樹、寺山修司、中上健次など多くの作家に影響を与えた。

□受賞歴
ノイシュタット国際文学賞(1972)
ノーベル文学賞(1982)

ガブリエル・ガルシア=マルケス - Wikipedia

 

ランキング

ランキング選定にあたっては以下をポリシーとしました

  • 独自ランキング
  • 個人的な思い入れアリ
  • ネタバレあまりなし

 

それでは早速ランキングどうぞ!

9位 愛その他の悪霊について

12歳になる侯爵の一人娘が、額に白い斑点のある灰色の犬に咬まれた。やがて彼女は狂乱する。狂犬病なのか、悪魔に憑かれたのか。抑圧された世界の人々の葛藤を独特の豊饒なエピソードで描いた物語。
https://www.amazon.co.jp/dp/410509016X 

ガルシア=マルケスと言えば、マジックリアリズムで有名です。日常を描いているはずなのに、時には強烈すぎるほどの幻想的な描写で、読者を混沌の世界へ誘うこともあります。そこで脱落してしまう方も多いのでは。

しかし、本作ではかなりマジックリアリズムが薄味なんですよね。読みやすいです。

中身は濃いキャラクターがたくさん出てきて、ラテンアメリカの性的で毒のある濃い世界が楽しめます。薄味とわかった上で、この作品から入るのもオススメ!

 

8位 落葉

落葉の喧騒が吹き過ぎた町に、重く、虚しく残された「死」がひとつ。生の明滅を見つめて、物語の可能性をさぐり、かの蜃気楼の町。マコンド創造に至る、若き日の作品群。
https://www.amazon.co.jp/dp/4105090097

”落葉”および”マコンドに降る雨を見たイサベルの独白”では、文学界の歴史に残る名作『百年の孤独』 の舞台”マコンド”が産み出される瞬間が味わえます。

初期なので若干粗いです。というかガルシア=マルケスの文体がまだ完成していない貴重な短編集です。百年の孤独』の前に読んでおくのもアリ!

7位 迷宮の将軍

幾多の激戦の末にスペイン軍を撃破、植民地の軛から中南米諸国を解き放ち、ついに独立へと導いた輝ける将軍シモン・ボリーバル。ラテンアメリカ統合の理想実現に燃えてひた走った英雄は、なぜ失意の迷宮に踏み入らねばならなかったのか?“解放者”と称えられた男。その最後の七ヵ月、コロンビアの大河を暗然と下りゆく死への旅路は。―栄光という闇の深さを巨細に描き切る。
https://www.amazon.co.jp/dp/4105090151

独裁者ものということで、ファンであれば『族長の秋』を想像しますが、どこかノンフィクションっぽさがあって(ガルシア=マルケス流ではありますが)、幻想的な世界観は濃くありません。

遠くから見る大スター/極悪人だって、近くで見ると同じ人間。読むと人間の深淵について触れられる気がします。

ファン向けの作品。ガルシア=マルケスを色々読んでハマったら読むと良いです。 

 

6位 わが悲しき娼婦たちの思い出

これまでの幾年月を表向きは平凡な独り者で通してきたその男、実は往年夜の巷の猛者として鳴らしたもう一つの顔を持っていた。かくて昔なじみの娼家の女主人が取り持った14歳の少女との成り行きは…。悲しくも心温まる波乱の恋の物語。2004年発表。
https://www.amazon.co.jp/dp/4105090178

老人が美しい少女を手元において......という文学で思い出すのは、やはり川端康成『眠れる美女』です。

川端康成もガルシア=マルケスもノーベル文学賞を受賞していますが、本作は川端安成の『眠れる美女』を引用しているので、明らかに触発されています。

文学界の巨匠たちって、老いるとこういう変態的な作品を書きたくなるんでしょうかね?男の性なのでしょうが。。。

見どころとしては、川端康成もガルシア=マルケスも、欲求が直接的な意味で満たされることはなく、ある意味悟りを開いていくような過程が美しいんです。

 

5位 予告された殺人の記録

町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか? 閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた、幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、哀しみと滑稽、郷愁をこめて録す、熟成の中篇。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102052119

天才的で緻密な構成力と、プロット・ストーリーで震えさせる力はガルシア=マルケス作品の中でも屈指の一作。

導火線がいくつも重なり合って最後に大きく爆発させるんです。読ませる筆力がすごい。読みやすいですし、オススメです。

 

4位 エレンディラ

大人のための残酷物語として書かれたといわれる中・短篇。
「孤独と死」をモチーフに、大著『族長の秋』につらなるマルケスの真価を発揮した作品集。
https://www.amazon.co.jp/dp/4480022775

魔法のような短編集。今でこそガルシア=マルケスやバルガス=リョサの影響で、日本やその他世界でもマジック・リアリズムの話が増えています。

昔の日本文学や、英米文学しか読んだことのない人がガルシア=マルケスを読むと仰天したんでしょうね。雨は何年も振り続け、人は200年以上も生き、念じれば人を殺せる。。。

ラテンアメリカでは、こんなことが本当に起こっている。そう思わせるような筆力が凄まじい。

手元においておけば、いつでも夢想に耽ることができるでしょう。

3位 コレラ時代の愛

夫を不慮の事故で亡くしたばかりの女は72歳。彼女への思いを胸に、独身を守ってきたという男は76歳。ついにその夜、男は女に愛を告げた。困惑と不安、記憶と期待がさまざまに交錯する二人を乗せた蒸気船が、コロンビアの大河をただよい始めた時…。内戦が疫病のように猖獗した時代を背景に、悠然とくり広げられる、愛の真実の物語。1985年発表。
https://www.amazon.co.jp/dp/4105090143

ガルシア=マルケス作品には珍しく、リアリズムで書かれていて、ハッピーなカタルシスを伴うラストが描かれています。いわゆる”素敵な物語”、と言ってもいいはずです。

悲劇的な作品ではなく、文豪の愛の物語を読んでみたいならこれがオススメです!

 

2位 百年の孤独

蜃気楼の村マコンド。その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわち人間であることの葛藤をことごとく呑み尽しながら…。20世紀が生んだ、物語の豊潤な奇蹟。
https://www.amazon.co.jp/dp/4105090119

ガルシア=マルケス最大のヒット作で、世界の文学史上に燦然と輝く大傑作です。

もうマジック・リアリズムの幻想と妄想の海に溺れたいならばこれを読むしかありません。理解できないはずなのに、無茶苦茶読みやすい、というか読まされてしまう。おかげで読後直後でさえ何が起こっていたのか覚えていないくらいに。笑

とにかく筆力がすごすぎる。

この体験を知らないのはもったいない。死ぬまでに読んでおくべき一冊。
 

1位 族長の秋

大統領は死んだのか?大統領府にたかるハゲタカを見て不審に思い、勇気をふるい起こして正門から押し入った国民が見たものは、正体不明の男の死体だった。複数の人物による独白と回想が、年齢は232歳とも言われる大統領の一生の盛衰と、そのダロテスクなまでの悪行とを次々に明らかにしていく。しかし、それらの語りが浮き彫りにするのは、孤独にくずおれそうなひとりの男の姿だった。
https://www.amazon.co.jp/dp/408760621X

1位は族長の秋。

たくさんガルシア=マルケス作品を紹介してきましたが、個人的に衝撃が一番大きかったのはこの小説。

  • 誰が喋っているんだ
  • 何が起こっているんだ
  • 一文が長すぎるもしくはどこで切って良いのかわからない誰か教えてくれこれはなんなんだ
  • 屈折したプロパガンダなのか


予備知識なしでジャケ買いして、初めてガルシア=マルケスを読んだので、本当に何がなにかわからなかったんですよね。笑


これで私の小説世界はぐんと広がりました。私はピアノやドラムを演奏するのが好きなのですが、楽器を演る人って、音楽を聴けばどの楽器が鳴っているかについて聞き分けられるようになって敏感になります。

小説でも同じことが起こるのだな、と。

マジック・リアリズムに出会えて、他の小説を読んでも”ガルシア=マルケスの影響を受けてるかも”などと空想が膨らんで、小説が二重三重に楽しめるようになりました。

おわりに

あなたをどこまでも連れて行ってくれるマジックリアリズムの旗手、ガルシア=マルケスの小説を紹介しました。

今いる”現実世界だけが本物ということではない”。

これは宗教的な話に聞こえますが、そんなことはありません。私たちの頭の中には、現実では起こりえないことが起こります。夢の中ではなんだってできます。


物質がなくたって、感情は揺さぶられるのです。それはとてもリアルで、生々しいものです。読むと絶対素敵な体験ができます。オススメ。

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