はじめに:語りかけ育児のバイブル、サリー・ウォードの名著
赤ちゃんに言葉を教えるには、きちんと正しい発音を教え込み、発音が正しい物や、ことがらに対応するように親が説明してあげなくてはならない。そう思っている新米の親御さんも多いのではないでしょうか。
それは間違いです。
赤ちゃんの学習能力を甘く見てはいけません。赤ちゃんは勝手にコミュニケーションを普段の母親、父親から学び取って、自然に話すようになるのです。
ただし、それには赤ちゃんときちんと向き合う必要があります。毎日30分間赤ちゃんと向き合って、コミュニケーション能力を格段に高めることができる方法が書かれた『「語りかけ」育児』/サリー・ウォード を紹介します。
0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児
- 作者: サリーウォード,Sally Ward,槙 朝子,汐見稔幸
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2001/06/26
- メディア: 単行本
- 購入: 39人 クリック: 176回
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目次
語りかけの5つのポイント
1日30分、2人きりになる時間を作る
赤ちゃんと2人だけになる時間を毎日30分作りましょう。お互いに完全に集中する時間を作ってコミュニケーションを取る時間を作るのです。これには家族での協力体制作りが欠かせません。2人、3人と育児期間が被っている場合には、工夫して時間を取れる体制を作る必要があります。
この30分語りかけをしたグループと、そうしなかったグループの対照実験を行った結果、語りかけをしたグループの子どもたちのほうが、のちのち、知能指数(IQ)が高く、集中力が優れ、人懐こく育った、と評価される研究もあるほどです。まずは30分の時間を作ってください。
テレビを消した静かな部屋でゆっくり、はっきり赤ちゃんの気持ちを汲んで話す
赤ちゃんは、注意力がまだありません。じっくりと向き合ってコミュニケーションを取るために、他の音が出るものは消しましょう。音楽やテレビ、ラジオや、隣人の音楽などが聞こえない静かな部屋で、赤ちゃんが注意を向けやすいように、ゆっくりはっきりと、話すことが大切です。
赤ちゃんの表情や、しぐさを見て、赤ちゃんの気持ちを代弁してあげるように話すのがポイントです。赤ちゃんはコミュニケーションを取ろうとしているので、それをわかってくれる人、わかろうと関わってくれる人がいれば、その人に愛情を示すようになり、発育に大切な安心感、愛情が生まれます。
なるべく短い文で、繰り返しを多く
赤ちゃんや小さい子どもは、まだ知らない単語がほとんどです。
大人が外国語を取得するときを想像すればよくわかりますが、知らない単語を覚えるには、何回も繰り返し聞きたいはずです。赤ちゃんや小さい子どももそれは同じなので、繰り返し聞かせてあげるようにしましょう。複雑な文では、知らないことが多すぎて、何がポイントなのかわかりません。
悪い文:「今日は晴れで暖かいからママと一緒に公園まで歩いて行こうね」
良い文:「今日は晴れだね」、(間を置いて子どもの反応を見る)、「暖かいね」、(間を置いて子どもの反応を見る)「お外に行こうね」、「ママと一緒にね」
ジェスチャーや実物を示しながら
小さい子どもは集中力や記憶力も未熟なので、聞いたことも、注意もすぐに移ってしまうので、言葉だけでなく、ジェスチャーや実物を見せながら語りかけることが大切です。
ただし、決して子どもの注意を無理やり大人の話したいことに無理やり向けてはいけません。コミュニケーションが一気にしらけてしまいます。あくまで子どもの注意主体で、大人が合わせてあげるようにしましょう。
子どもの『伝えたい』と思う力に応える
小さい子どもは話ができないというだけで、天使のような微笑みや、物をわざと落としたり、大人の声真似をしてみたりと、様々な方法でコミュニケーションを取ろうとしてきます。
これは愛情の芽生えで、きちんと応えようとしてあげれば、自然と『聞く力』、『注意を向ける力』、がついていきます。それさえあれば0~3,4歳くらいまでの育児はokです。勝手に育つ力をつけてあげましょう。
語りかけでやってはいけないこと
間を持たずに話し続けないこと
あくまで一方的にことばを教えるのではなく、コミュニケーションを取ろうとしてください。 赤ちゃん、小さな子どもの様子を見ながら、伝えたいことを汲み取ってあげてください。
返事を強要するような質問はしないこと
あくまでコミュニケーションは自発的でなければなりません。これは赤ちゃんであっても、3歳くらいの小さなこどもでも同じ原則です。赤ちゃんが話し始めたからと言って、無理にことばを出させようとしたり、小さなこどもが疲れて話したくない時に無理に話をさせると、話すことが楽しくなくなり、話さなくなっていくこともあります。
否定的な言葉を使わない、 言い方、話し方を直したりしないこと
0~4歳くらいの時期に、コミュニケーションを楽しいと感じることが最も大切です。なので言い方、単語間違い、表現間違いなどがあっても、すぐに否定するのはよしましょう。赤ちゃんの伝えたいことを汲み取って、すぐにやんわりと正しい表現を教えてあげればよいのです。
強い否定語はトラウマになりかねません。道に飛び出そうとしているときなどに強く『ダメ』と注意するなど、危険なことをさせないようにするために教えるのは当たり前ですが、ことばに関しては否定的な表現を使わないでおきましょう。学ぶことのできる素地を育てるのが先決です。
語りかけ育児に最適なおすすめ絵本
『「語りかけ」育児』/サリー・ウォードでも紹介されている、語りかけに最適な絵本の中から、特におすすめなものをあげていきます。
個人的なno.1は、ジャズピアニストの山下洋輔の、『もけらもけら』です。いわゆる『ジャズ語』を使ったリズム感が何とも言えず、小さい頃読んでもらった記憶が未だに自分の中に残っています。大人も楽しいのではないでしょうか。2歳から向けのようです。
年代向け別に紹介します。
*0歳はまだ注意力がついていないので、絵本を読んであげる必要はなく、1歳~向けの紹介となります
1~2歳向け向けおすすめ絵本
- 作者: エリック=カール,もりひさし
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2010/08/23
- メディア: ハードカバー
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2~3歳向けおすすめ絵本
- 作者: A.トルストイ,佐藤忠良,内田莉莎子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1966/06/20
- メディア: 大型本
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てぶくろ―ウクライナ民話 (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本)
- 作者: エウゲーニー・M・ラチョフ,うちだりさこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1965/11/01
- メディア: 大型本
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3~4歳向けおすすめ絵本
- 作者: なかがわりえこ,おおむらゆりこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1967/01/20
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 596回
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おわりに
いかがでしたでしょうか。この時期にはあまり詰め込むのではなく、子どもたちが未来で学べる素材を作ってあげることが一番大切です。IQ強化、集中力強化、コミュニケーション力強化に効果がある語りかけで、親子の愛情を深めながら、育児をするのはいかがでしょうか。
0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児
- 作者: サリーウォード,Sally Ward,槙 朝子,汐見稔幸
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