自分の中の子供を大切に
お腹の中にいる子供、じゃありません。自分自身の子供要素、という意味です。
心の中で泣き叫んでいる子供の自分を認めてあげる、つまり弱さを否定することなく一部として抱えて生きていけるので余裕ができる、ということです。
全くそのとおりだと思います。私はなりに解釈すると、世界は二つの側面を持ちます。
子供の自分の世界=空想の世界
大人の自分の世界=現実世界
マテリアルワールドに生きる我々は、どうしてもお金、時間、人間関係の管理、これに頭を悩ませがちです。
それはもちろん必要で、それにプラスして、心の中の動きをコントロールすることなく、妄想したり、記憶の中の喜びや後悔の中を泳いでみたり、音楽や映画にそのまま感動してストレートに感情を出したり、公共の場で度を過ぎてやってしまうと反社会的になるような自分を抱えて、認めてあげることが、大人なんだ、矛盾を抱えて生きることが大人なんだ、って感じたのです。
* 2016.3.5追記
お守りみたいな本
なんていうか、別の言い方をすると、
いつも口からでまかせばっかり喋って、腐った奴を正しい奴が引き裂いてやるのはいい事なんだろうって考えてる奴が、大切な思い出さえ忘れていきそうになって、冷たい風に吹かれてたたずむしかないこのマテリアルワールドの中に溺れ死なないように、よしもとばななによって産み落とされた、 『お守りみたいな本』です。
*子供の世界要素が強すぎました・・・
私のなかのよしもとばなな
私の中でランクが別格な作家というのが何人かいます。そのうちのひとりがよしもとばなな。芸術って、自分を別のところへ"飛ばして"くれる媒体だと思うんですが、いつも簡単に私のことを"飛ばして"くれる。
『Tugumi』、『キッチン』、『鳥たち』、『アンドロメダ・ハイツ』、『アルゼンチンババア』名作たちによって私の脳内宇宙は広がっていきました。
夢の世界や死後の世界、本当はあるはずの科学とオカルトの間に広がっているはずの無限の想像の世界に、自由に羽ばたく喜びを教えてくれた作家。それがよしもとばなな。
彼女のエッセイは意外と評判が悪くて、毛嫌いする人もいるけれど、咀嚼の仕方は自分次第。大切な人に贈って語りあうのもオススメです。