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辻村深月のおすすめ小説ベスト15ランキング形式で紹介!少し不思議なエンタメ小説

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すこしふしぎな小説は若者に刺さる!から大人に刺さる!へ

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エンタメ小説界でぐいぐい人気が上っていっている辻村深月。最近は若者からだけでなく、大人にも読まれています。

いわゆる純文学畑の作家ではありません。なのでミステリを交えた軽めの題材が多く、深い人間の心理描写はない。文学の世界に新しい発見を見出してくるわけでもありません。

でも、
なんか泣けちゃう。
なんか心がほっこりする。

そういうタイプの作家です。人間を心から肯定しているんだろうなって感じです。だから優しさに溢れた小説が書けるんだろうな、と。


そんな辻村深月のオススメ小説13選を、ランキング形式で紹介します!

目次

略歴・受賞歴 

良く知らないって人のために略歴と受賞歴をwikiより↓↓

山梨学院大学附属高等学校から千葉大学教育学部卒業。2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。


若者の微妙な心情、思春期独特の揺れ動く気持ちを捉えた透明感のある文章が特徴。また、最終的に(紆余曲折で登場人物の不幸があっても)アンハッピーエンドの作品はほとんどない。作品同士で登場人物がリンクしており、これは、手塚治虫のスター・システムや藤子・F・不二雄の世界観のリンクの影響を受けている。


○受賞歴

2004年 - 『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞受賞。
2011年 - 『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞受賞。
2012年 - 『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞受賞。

辻村深月 - Wikipedia 


ランキング

  • 独自ランキング
  • 小説のみ選定対象
  • 長編中心

 

それでは早速ランキングどうぞ!

15位 クローバーナイト

鶴峯裕は小さな会計事務所で働く35歳。同い年の妻・志保は起業し、5歳になる長女・莉枝未、2歳の長男・琉大を保育園に通わせる日々だ。端から見れば順風満帆の鶴峯家にも、育児にまつわる難題は次から次へと押し寄せる。ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。新米騎士・裕は、家族の幸せを守るため、右往左往しながら奮闘中! 辻村深月が贈る、子育て世代への高らかなエール!
https://www.amazon.co.jp/dp/B01MQJC9C0

”VERY”連載小説。
いやぁ、辻村深月って器用だなぁ、取材したものを料理する才能はすごいあるよなぁ、けどこれ子育て世代以外は読まねえなぁ。。。って感じ。
ターゲットが狭いけど、育児経験者は読むと救われるかも。

14位 ハケンアニメ!

監督が消えた!?
伝説の天才アニメ監督・王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサーの有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と次々にヒットを飛ばすプロデューサー・行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ハケンをとるのは、はたしてどっち? そこに絡むのはネットで話題のアニメーター・並澤和奈、聖地巡礼で観光の活性化を期待する公務員・宗森周平……。ふたつの番組を巡り、誰かの熱意が、各人の思惑が、次から次へと謎を呼び新たな事件を起こす! 熱血お仕事小説。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00ZTXKJLI

お仕事小説の名作!

最近、校閲ガール/宮木あや子、船を編む/三浦しをん、県庁の星/桂望実などなど、お仕事小説のヒットが続いていますよね。本作もそれらに肩を並べる作品。

辻村深月らしさも満点で、少し現実離れしたような、不思議な空気。ですので『船を編む』のような本格派を読みたい人は少し注意ではあるものの、お仕事小説が好きならば、必読です!

13位 ぼくのメジャースプーン

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062763303

現代児童文学版『罪と罰』(ドストエフスキー)なんて言われる小説。本家より相当軽い。『子供たちは夜と遊ぶ』、『凍りのくじら』とつながりがあるので、そちらを先に読むと良いです。
小学生が罪と罰について考える姿がおもしろくて、残酷だけど、優しさに溢れる読後がたまりません。小学生がこんな風に考えられるのか?なんてツッコミは不要です。これはエンタメ小説であり、フィクションです。
もし~だったらどうだろう?というワクワク感だけを持って読めば、この手の小説はどんどん楽しくなります。

12位 名前探しの放課後

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ一つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」二人はその「誰か」を探し始める。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062767449

『子供たちは夜と遊ぶ』、『凍りのくじら』、『僕のメジャースプーン』とつながりがあるので、そちらを先に読むと良いです。

 

オチは賛否両論あります。個人的にはこれはこれであり。整合性や論理性だけで片付かないのがこの人の長所(であり短所)です。

もっと重厚で骨組みがしっかりした小説を読みたいなら、ドストエフスキーや阿部和重を読めば良いんです。

いずれにせよ、初読にこれはNG。ファンには楽しい一冊です。

11位 冷たい校舎の時は止まる

 

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう―。第31回メフィスト賞受賞作。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062758229

デビュー作。めちゃくちゃ粗いです。笑

つたない箇所を上げればキリがありません、ヒロインに自分の名前そのまま使っているし、それが悪い方向にいっています。600ページ超えなのに中身はペラペラ。

と、全然オススメしていないようですが、なにせデビュー作です。欠点だってあるでしょう。村上春樹だって『風の歌を聴け』は、自分でも思い返したくないみたいですし。

ただ言えることは、デビュー作初めてのきらめきがそこにあって、後々まで彼女の持ち味となる瑞々しい透明感と、読者をただダークサイドに墜としはしない姿勢が見れます。

10位 子どもたちは夜と遊ぶ

 

大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱(あさぎ)だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番ーー」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4062760495

1000ページ超えの大作。トリックについてはまぁそれほど驚きはありません。ただし、これだけの量を読ませる筆力はさすが。


個人的には辻村深月、ミステリ向きではないと思いますが、長編を読ませる力はあると思います。読書で満腹になりたい人向け。

9位 東京會舘とわたし

 

ここは夢が生まれる場所。華やかなる""社交の殿堂""。大正、昭和、平成という時代を情熱的に生きた人々を、鮮やかな筆致で描き出す。直木賞作家が贈る、一つの建物の〈記憶〉をたどる長編小説。大正11年、丸の内に落成した国際社交場・東京會舘。海外ヴァイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを編み出すバーテンダー......。変わりゆく時代の中、""會舘の人々""が織り成すドラマが読者の心に灯をともす。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01JBK2IHM

2016年の辻村深月が読める最新作!(2016.10時点)


この人は、売れても偉ぶらないのが良いんですよね。某ミステリ作家みたいに、『1,000万円なんてはした金』とか絶対言わなさそうですもん。笑

まぁ。そのくらい豪快な作家の作品も良いんですけどね。

丁寧に心がこめて書かれた時代ものを読みたい人は必読!

8位 本日は大安なり

企みを胸に秘めた美人双子新婦、プランナーを困らせるクレーマー夫妻、新婦に重大な事実を告げられないまま、結婚式当日を迎えた新郎……。人気結婚式場の一日を舞台に人生の悲喜こもごもをすくい取る。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00I0KKQ42

優香、石黒賢、鈴木亮平、浅野ゆう子などでドラマ化された作品。

もともとは短編として企画されていたということ、ウエディングがテーマということで、いつも以上に軽く読めます。

さっぱりとハッピーになりたいときにオススメ!

7位 家族シアター

お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、娘も、息子も、お姉ちゃんも、弟も、妹も、孫だって―。ぶつかり合うのは、近いから。ややこしくも愛おしい、すべての「わが家」の物語。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00PS2FLNG

家族って難しい。
完璧な家族って、存在しうるんでしょうか。助け合って、愛し合って、喧嘩なんてひとつもない、みたいな。逆にそれはそれで問題がありそうな気もしますし。

この短編集でも、家族だからこその問題がたくさん!どの話にも何らかの形で救いがあるのが辻村深月らしくてGood!

ちなみに、本書の帯には『大好きだけど、だいっきらい!』とありました。この本を表す名キャッチコピーだと思います。

6位 太陽の坐る場所

高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。辻村深月の新境地。
https://www.amazon.co.jp/dp/B009DEDSQ2

水川あさみ、木村文乃、三浦貴大、森カンナ、鶴見辰吾で映画化もされた作品。

陰湿な女性の嫌らしさがこれでもか、というほど出てきます。愚痴愚痴しててねちっこい。苦手な人は苦手でしょうけど、人のダークサイドを描く作品が好きな人はぜひ読んでみてください!

あと、ミステリーっぽくしてありますが、トリックとかは二流。ミステリーを読みたいなら他の作家をあたるとよいです。

5位 かがみの孤城

あなたを、助けたい。 学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。
https://www.amazon.co.jp/dp/4591153320

もしかしたらものすごい作品になるかもしれなかった、、、!!!という作品。
素晴らしいのは素晴らしいんですが、もうひとひねりだけ、ひとひねりだけあってもう一段驚かせてくれれば文句なしなんですが、中盤でラストが予想できてしまうんですよね。
素晴らしいんですけどね。もう一段階驚きというか発見というか、痺れる要素があれば圧倒的No.1になれたはず。
最高傑作になれたかもしれないランキング1位です。

4位 スロウハイツの神様

 

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00AJCM2QE

スイスイ読める名作。

現代版トキワ荘を思わせる舞台設定に、語り手、主役が章毎に変わっていくので、新鮮さがずっと続きます。長編を読ませるのが本当にうまいっ!

読んでるだけでシェアハウスに住んでみたくなる人大量発生 。

3位 ツナグ

もしOKしてくれたら、絶望的な孤独から私を救ってくれた「あの人」に、ただ一言、お礼が言いたいんです――。たった一人と一度だけ、死者と生者を再会させてくれる人がいるらしい……。大切な人を失った後悔を抱えながら、どう生きればいいのか。誰もが直面する苦悩に真っ正面から挑んだ、著者渾身の連作長篇ミステリ!
https://www.amazon.co.jp/dp/B0096PE5R4

松坂桃李、樹木希林、佐藤隆太、桐谷美玲、本上まなみなど、豪華出演陣で映画化もされた辻村深月最大のヒット作!

死者と会うことができるとしたら……?という古くからある物語のパターンが、現代でも受け入れられ、大ヒットしました。

このあたりはマーケティングの上手さが光りますね。本人は意識していないでしょうけど。しっかり定期的に売れるテーマ・パターンに乗っかってます。

繊細な文体がとても物語とマッチしています。また、決して読者をどん底に突き落としたままにはしない、やさしくなれる小説です。 

2位 ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。2013年おすすめ文庫王国 エンターテインメント部門 第1位。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00AJCM3AY

辻村深月代表作のひとつ。

ああ、いるいるこういう人、という感覚がリアルになります。ありそうにない話なんだけれど、確かにある。地方の閉塞感、地方を抜け出す開放感が描かれていて、地方出身or地方在住の人はぞっとする感覚が味わえるはず。

地方(というか国道沿いのまち?)の閉塞感を描いた名作、山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』が大好きなのですが、もし山内マリコが大好きならば、間違いなくオススメできる作品です。(辻村深月の本作の方が相当エンタメ寄りです)

1位 凍りのくじら

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00AJCM2KA

凍りのくじらをトップにしました。出世作でもあり、酷評の嵐が巻き起こった作品でもあります。

『S.F』はサイエンス・フィクション、すこし・ふしぎ、以外にもたくさん出てきます。

登場人物は全員鼻につくし、嫌悪感が溢れることもしばしば。そのような感情が沸くということは、自分の中に嫌な部分を見出しているから、ということもあるでしょうし、小説の醍醐味でもありますよね。

何より一番良いのは、ドラえもんの道具がたくさん出てきてノスタルジックな気分になれるところです。ドラえもんが好きな人は、もう自動的に切なくなるでしょう。ドラえもん読者向けの小説です。笑

おわりに

ラノベやアニメが好きな人は絶対にハマこと間違いなしのエンタメ小説作家辻村美月。
彼女の根底には、人間はきっと良い生き物だ、とする性善説が流れているように思います。もちろんただただハッピーエンドな物語だけではありませんが、暗い話の中にも”救い”が隠されているので、どんな人にもおすすめできる作家です。
読むと優しくなれる。そんな本をお探しの方にぴったり。

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