読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

きゃすのキラキラブログ

好きなもの/ことを布教するブログ ゲーム会社員が書いてる

丸谷才一おすすめ小説ランキングベスト7!【文壇のドンは寡作の技巧派作家】

小説
スポンサーリンク

文壇のドンは多彩で教養豊かな技巧派作家!

主な作品に『笹まくら』『年の残り』『たつた一人の反乱』『裏声で歌へ君が代』『女ざかり』など。文字遣いは、1966年から74年までをのぞいて、歴史的仮名遣いを使用。日本文学の暗い私小説的な風土を批判し、軽妙で知的な作品を書くことを目指した。
小説の傍ら『忠臣蔵とは何か』『後鳥羽院』『文章読本』などの評論・随筆も多数発表しており、また英文学者としてジョイスの『ユリシーズ』の翻訳などにも携わった。
座談や講演も多く、「文壇三大音声」(〜おんじょう)の一人と自負していた。
丸谷才一 - Wikipedia

文壇の重鎮として評論・翻訳・随筆・小説と、幅広いフィールドで活躍した丸谷才一。
村上春樹を高く評価したことでも知られています。それでもまぁ村上春樹は文壇嫌いだったんですけどね。また別の話しか。。。
小説に関してはとにかく巧い。技巧のパラメーターが際立ってます。技巧と言っても、日本文学的、私小説的技巧ではなく、ヨーロッパ的でモダンな、知的読み物としての技巧があるんですよね。知的興奮を求める方にはうってつけです!
この記事では、丸谷才一のおすすめ小説ベスト7作をランキング形式で紹介します! 

目次

ランキング

選定にあたってのランキングポリシーと雑感を下記↓

  • 独自ランキング
  • 導入部で引き込む力は天下一品
  • 話し上手なのが伝わる”フィクション”の名手

 

それではランキングどうぞ!

7位 横しぐれ

 

父と、黒川先生とが、あの日道後の茶店で行き会った、酒飲みの乞食坊主は、山頭火だったのではなかろうか。横しぐれ、たった1つのその言葉に感嘆して、不意に雨中に出て行ったその男を追跡しているうちに、父の、家族の、「わたし」の、思いがけない過去の姿が立ち現れてくる。小説的趣向を存分にこらした名篇「横しぐれ」ほか、丸谷才一独特の世界を展開した短篇3作を収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/4061960652

綿密な仕掛けが施されていて、読ませる“横しぐれ”が絶品。驚きに溢れる小説です。
そのた短編も、知的で軽妙なユーモアに溢れる丸谷才一の良い仕事が堪能できる作品ばかり。相当おもしろいですが、丸谷才一文学の本流ではないかも。

6位 持ち重りする薔薇の花

 

薔薇の花束を四人で持つのは、面倒だぞ、厄介だぞ、持ちにくいぞ――世界的弦楽四重奏団(クヮルテット)の愛憎半ばする人間模様を、彼らの友人である財界の重鎮が語り始める。互いの妻との恋愛あり、嫉妬あり、裏切りあり……。
クヮルテットが奏でる深く美しい音楽の裏側で起きるさまざまなできごと、人生の味わいを、細密なディテールで描き尽くした著者最後の長編小説。
https://www.amazon.co.jp/dp/4101169136

上品に、下世話なことを描く丸谷才一の技術が最大限に発揮された長編。小説に関しては遺作とされています。財閥企業の名誉顧問、ジュリアード音楽院の日本人学生・・・・・・こんな世界もあるのかって感じですね。笑
ちょっとお高くとまりすぎているのでは?と思う部分もありつつ、ハイソを自称できる人にはオススメです。 

5位 輝く日の宮

 

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。
文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。

https://www.amazon.co.jp/dp/4062754347

これは果たして小説なのか!?物語性というよりかは、評論で構成されているような文章になっています。
小説なのか?という問いとは裏腹に、おもしろいのか?といわれれば、おもしろいんですよね。何故なのかはわかりません。丸谷才一は読み手ありきの文章しかかかないからかもれません。
たとえそれがフィクション臭くなろうとも、キャラクターが少しくらい空虚になろうとも、読み手をうならされることに力を注いでいるんですよね。そういう意味で、信頼できる書き手です。

4位 彼方へ

待望久しい第三長編の再刊。新劇俳優の弟は、兄の愛人の死に関する言葉にとらわれ、劇団のドグマティックなあり方に嫌気をつのらせる。根源的なテーマを問う丸谷風俗小説の嚆矢。
https://www.amazon.co.jp/dp/4309022162

丸谷才一は、時に“死”への恐怖を巧みに操ります。本作“彼方へ”でも、その片鱗が見られます。
死後の世界ってなに?というところからどんどん引き込まれて、知らぬ間に、死についての謎の丸谷理論にのめり込んでしまうこと間違いなし!
40そこそこで死を意識するというのは時代なんでしょうか?それとも世の中の40そこそこの人は死を意識しているのが普通なのかな?しばらく死について考えてしまうでしょう。知的興奮を欲する人にオススメ!

3位 年の残り

 

老い病い死という人生不可知の世界を巧みに結実させた芥川賞受賞作「年の残り」「川のない街で」「男ざかり」「思想と無思想の間」の四篇収録人生のひだを感じさせる六〇年代の作品解・野呂邦暢
https://www.amazon.co.jp/dp/4167138018

芥川賞受賞作の“年の残り”がとても良いです。
ジェイムズ・ジョイス研究をしまくっていたと知られていますが、“意識の流れ“の手法から影響をめちゃくちゃ受けている作品です。
何十年にもわたる三人の人生の思い出のようなものが移っては消えていく。”死“というテーマも重なってくるのですが、切れ味するとい叙情をはさまない文体に、かえって酔いそうになるほど。
短編・中篇集なので入門としてもオススメです! 

2位 たった一人の反乱

 

出向を拒否して通産省をとび出し民間社会に就職した馬淵英介は若いモデルと再婚する。殺人の刑期を終えた妻の祖母が同居し始めたことから、新家庭はとめどなく奇妙な方向へ傾き、ついに周囲の登場人物がそれぞれ勝手な「反乱」を企てるに到る。──
現代的な都会の風俗を背景に、市民社会と個人の関係を知的ユーモアたっぷりに描いた現代の名作。谷崎潤一郎賞受賞。
https://www.amazon.co.jp/dp/4061975587

色んな登場人物がそれぞれにそれぞれの信念や利害感情を持って好き勝手に複雑に絡み合う展開はなかなかのカオスです。
しかし、相当カオスな空気感がかもし出される作品世界にあって、実は理路整然とした道筋があると思わせられるのは丸谷才一の知的イメージのせいでしょうか。
作者の技量にうならされっぱなしの一作です! 

1位 樹影譚

 

自分でも不思議な樹木の影への偏愛を描いて川端康成賞を受賞した表題作ほか、秀作「鈍感な青年」「夢を買ひます」の二作を収録する。
https://www.amazon.co.jp/dp/4167138093

軽いタッチで複雑なことを書く、という丸谷才一の得意技がこれでもか!というくらいにハマりにハマった作品。
三作収録ですが、どれも導入で読者を引き込んで話さない、それでいてしっかり驚きも用意するという用意周到っぷりにはやられます。
読んで楽しいということを大前提にして、私小説を否定した書きっぷりは、巧すぎて言葉がでません。 

おわりに

丸谷才一のおすすめ小説7作をランキング形式で紹介しました!
10年に1作というペースで長編を書き、評論や翻訳、随筆なども多数執筆し、文壇に長くドンとして居座った、文学界の重要人物でした。
お喋りだ、と本人が自覚するのも頷けるほど、饒舌に物語を紡ぎます。知的バックグラウンドが広くて深いことも合わさって、知的興奮に溢れる物語が楽しめるはず!

あわせて読みたい

www.quercuswell.com

www.quercuswell.com

www.quercuswell.com