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きゃすのキラキラブログ

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青山七恵おすすめ小説!幽霊のような不穏さが魅力の7作ランキング

小説
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川端康成賞最年少受賞!早咲き作家、青山七恵の略歴

大学在学中に書いた「窓の灯」で第42回文藝賞受賞。2007年、「ひとり日和」で第136回芥川龍之介賞受賞(受賞時年齢23歳11か月)。2009年、短編「かけら」で、第35回川端康成文学賞受賞(歴代最年少での受賞)。2012年から、群像新人文学賞選考委員を務めている。
青山七恵 - Wikipedia

芥川賞を23歳、川端康成賞を26歳最年少受賞と、早咲きの作家です。綿谷りさや、金原ひとみなどの派手さは全くなく、繊細なタッチの文体と、微妙な心理描写を美しく不穏に描くのが特徴です。作品もそうですが、佇まいからも幽霊のような不穏さを感じます。
この記事では青山七恵のおすすめ小説7作をランキング形式で紹介します!
現役の実力派若手作家ということで、これから何十年も同じ時代を生きて描かれる作品を読み続けられるという楽しみもあるので、未読の方はぜひお試しください!

目次

ランキング

選定にあたってのランキングポリシーと雑感を下記↓

  • 独自ランキング
  • 鋭い感性を表現しきる文体と表現は秀逸
  • 主戦場の短編だとプロットの抑揚は弱いが、長編ではエンタメ要素が発揮されて、読ませる物語が多い

 

それではランキングどうぞ! 

7位 窓の灯

 

大学を辞め、時に取り残されたような喫茶店で働く私。向かいの部屋の窓の中を覗くことが日課の私は、やがて夜の街を徘徊するようになり——
夜の闇、窓の灯、ミカド姉さんと男達……ゆるやかな官能を奏でる第42回文藝賞受賞作。
https://www.amazon.co.jp/dp/4309408664

デビュー作にして、完成されたような美しくて読みやすい文体が魅力の小説。感覚も非常に鋭くて、微妙な感情を文章にするのがめちゃくちゃ巧い。ただしプロットがおもしろいかというと別問題。さらっと読めますが、心にはあまり残らないのが減点ポイント。芸術を鑑賞する気持ちで。
草食・消極的な世代を感じさせる小説です。

6位 やさしいため息

 

4年ぶりに再会した弟が綴るのは、嘘と事実が入り交じった私の観察日記。ベストセラー『ひとり日和』で芥川賞を受賞した著者が描く、OLのやさしい孤独。磯崎憲一郎氏との特別対談収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/4309410782

タイトルにあるように、官能がやさしさに包まれているような小説。というか、消極的な官能というようなイメージ。
寂しいけど繋がりたい、怖いけど温もりが欲しい。そういう世代に向けられた小説。 

5位 ひとり日和

 

20歳の知寿が居候することになったのは、71歳の吟子さんの家。奇妙な同居生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、成長していく。選考委員絶賛の第136回芥川賞受賞作!
https://www.amazon.co.jp/dp/4309410065

芥川受賞作。そのままですが、芥川受賞作らしい作品です。笑
エンタメ要素は少なく、『発見』というには貧相な感情の揺さぶりが味わえます。こんな書き方をすると作品を評価していないようではありますが、微妙な感覚を描ける若手は貴重です。
青山七恵はそのうちの一人と言っていいはず。純文学の旗手ですね。
ただ、売れるもの書かないと、純文学そのものが危ないですけど。

4位 わたしの彼氏

 

繊細で美男な大学生、鮎太朗。女はみんな彼に片想い。でも、結局はなぜか彼がふられてしまう。包丁で刺されたり貢がされたり、その一方で自分を慕い続ける可愛い同級生には心惹かれない。理不尽で不条理だけど、恋する男女はいつも真剣なのだ。芥川賞作家が恋愛の不思議を温かな眼差しで綴る傑作長編。
https://www.amazon.co.jp/dp/4062779838

長編ということで、いつもよりエンタメ要素多め、起伏も大きく楽しい小説になっています。”いつもよりは”というレベルではありますが。笑
女性の怨念や、意地悪さ、いやらしさが感じ取られる小説です。短編での繊細な描写はそのままに、現実感と非現実感が入り混じった楽しい物語なので、一冊目としてもオススメ!

3位 魔法使いクラブ

 

魔女になれますように。七夕の願いをクラスでからかわれ、孤立してしまった十歳の結仁。「世界は突然私をはじき飛ばす」。残酷な真実を胸に刻んだ少女の自立を、繊細で透徹した視点で描く。
https://www.amazon.co.jp/dp/B009CU6GFM

思い描いてた夢だとか、楽観的な期待だとか、そんなものは時代の波に飲み込まれます。良い時代ならば良い波に、悪い時代なら悪い波に。今はどういう時代なのでしょうか?
現代の閉塞感が胸に突き刺さります。じわじわ来るリアルな痛みに耐えられる人だけ読んで見てください。 

2位 繭

 

愛するあまり夫を傷つけてしまう舞。帰らぬ彼を、ひとり待ち続ける希子。もがき傷つけあいながら生きる、ふたりの破壊と再生の物語。
https://www.amazon.co.jp/dp/4103181028

このエンディングはなんなんだ、繭を破った先に、何があったのか、この結末をどう理解すれば良いものか、ぼんやりとした小説です。
閉じた世界の中では、個別の関係性が全てです。そこには『一般的』などということばはありません。共通言語は持たず、お互いの関係性のみが全て。
人間同士はわかりあえない、本当の人間性は見抜けない、という前提に立つと、閉じられた人間関係がものすごく怖いものに思えてきませんか。
そんな感覚を描いた小説です。

1位 かけら

 

家族全員で出かけるはずだった日帰りのさくらんぼ狩りツアーに、ふとしたことから父と二人で行くことになった桐子。口数が少なく、「ただのお父さん」と思っていた父の、意外な顔を目にする(表題作)。結婚を前に、元彼女との思い出にとらわれる男を描く「欅の部屋」、新婚家庭に泊まりに来た高校生のいとこに翻弄される女性の生活を俯瞰した「山猫」。川端賞受賞の表題作を含む短編集。
https://www.amazon.co.jp/dp/4101388415

青山七恵は不穏さを巧妙に描く。
大きな事件は起こらないですし、直接際立った対立も起こしません。通常の風景・出来事の中に不穏さをまぎれさせ、それを積み重ねて揺らぎを起こすのが天才的に巧いんですよね。
表題作は、大きなカタルシスがあると思わせておいて、不穏なまま終わる傑作小説。多分泣ける小説ではないのだけれど、私は涙が出そうになりました。

おわりに

青山七恵のおすすめ小説ベスト7をランキング形式で紹介しました!
最年少川端康成賞受賞ということで、繊細で緻密な文体は芸術。川端康成ばりの美しさを時折感じます。
プロットに抑揚がないけれど、不穏さがそこかしこに漂う物語が魅力です。同世代に生きる作家を読めるのもポイント高し! 

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